経営コンサルタントのお役立ちコラム一覧 | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部

お菓子の力~緊急時にお客様に愉しみと癒しをお届けすることができるのはお菓子だからこそ~
スイーツ
2020/3/23
お菓子の力~緊急時にお客様に愉しみと癒しをお届けすることができるのはお菓子だからこそ~

新型コロナウイルスの影響でテレワークの推進や一斉休校など、不要不急の外出ができない日が続く中、「コロナ疲れ」などの言葉も見聞きするようになってきました。収束の時期が見えないことや東京五輪の開催可否、今後更に経済に与える影響など、不透明な要素が一般の消費者やこのメルマガをご覧いただいている経営者の方にもストレスを与えることになっているのではないかと思います。

 

今回のメルマガでは、こんな時だからこそ、お菓子を通じ、お客様に愉しみと癒しをお届けしている菓子店の取組を紹介いたします。

 

新型コロナウイルスの発症例が報告されテレワークの推進や一斉休校後、

各販路毎の業績は下記の状況です。

 

路面店:昨対並みから昨対超え

百貨店:昨対割れ

交通系:昨対割れ

通 販:昨対比を大きく上回る店舗が多い

百貨店は営業時間の短縮やテレワーク導入、人混みを避ける消費者意識の高まりから昨対割れをしている店舗が多く、駅や空港など交通系販路も駅空港利用者の減少に伴い大きな昨対割れが目立ちます。

 

一方で路面店は遠出を避けた消費者が近場で消費する傾向が高まり、3月に入っても昨対を上回る実績で推移するお店も少なくありません。

 

通信販売もすごもり需要が高まり、ネット通販のアクセス数が伸び、昨対比を大きく上回る店舗が多い状況です。

 

中でも好調な店舗では下記のような取り組みを行っています。

 

①在宅応援企画その1「子どもと一緒にオリジナルお菓子をつくろう」

日中、出かけられずおうちで過ごすお子様とお母さんを応援したいというコンセプトで

ある和菓子店では「最中の皮とあんこ」のセットを急遽販売し、おうちでお子様ともなかを作ることを提案。

一斉休校で自宅で過ごす時間が増える中、いつもは忙しくてなかなか親子の時間が取れない方にも、たまには一緒にお菓子を作って、子どもと楽しい時間を過ごすことを提案されています。

 

②在宅応援企画その2「子どもに人気のお団子セール」

「お留守番している子どものおやつに」、「いつもスナック菓子を食べさせるのは気が引ける」そんなお客様のために子ども人気の商品のセールや詰め合わせを販売している菓子店もあります。

告知はLINE@とFacebookを使ってキャンペーンを案内し、該当商品は昨対比で4倍ほどの販売数となっています。

 

③在宅応援企画その3「インターネット通販での送料割引キャンペーン・クーポン配信」

お客様の心理として今は人混みを避けたがっていますので、通販や宅配サービスは大きく需要が伸びています。中でも、休眠顧客(過去1年以内に注文のないお客様)への1000円OFFクーポンの配信(3000円以上の購入で利用可能)や、送料割引キャンペーンなどを行っている菓子店は通販や宅配の需要を大きく伸ばしています。

 

いずれも、暗い話題や心配なニュースが多い中、甘いスイーツで癒しを、家族の絆を深めていただく提案として、お客様に寄り添った提案をしている菓子店は好調です。

 

ぜひ上記をご参考に皆様の会社に合った取り組みを実施いただければと思います。こんな時だからこそ、お菓子の力が発揮される時だと思います。

執筆者
マネージング・ディレクター/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール

今、通販が好調!日々の関係づくりを活かす時!
食品
2020/3/23
今、通販が好調!日々の関係づくりを活かす時!

皆様、こんにちは。

食品メーカーチームの中野一平です。

 

コロナウイルス感染の影響は、インバウンド対象企業や観光企業に限らず、ジワジワと様々な業種・業界に拡がりつつあります。

我々のご支援先でも、2月迄は暖冬も手伝い直売店が好調でしたが3月は苦戦中です。

 

先も見えないため暗い気持ちになりがちですが、視点を変えますと好調なビジネスも見えてきます。それらを参考に、何が有効か、どのような手を打っていくべきか考えていきましょう。

 

ズバリ、通信販売や宅配など、「お客様の家まで商品を届ける」ビジネスが絶好調です。

以前、お客様が年間で「何に・いくら使うか」はある程度決まっており、業績アップには自社の介在するマーケットでのシェアアップ以外に、他のマーケットから奪うことがポイントとお伝えしました。

今、外食から家での食事へのスライド、マーケットの移動が発生し、通信販売、宅配が伸びているのです。

 

この機を逃さず積極的に攻めていきましょう。

特に店舗売上が落ちている企業では至急取り組みましょう。

 

まずオススメは、上得意客への臨時の通販キャンペーンです。

上得意客(1年間の回数上位)はもともと高確率で購入いただけます。加えて、この状況ですので応援もしてくれます。

費用はかけずにハガキDMで十分です。その代わり、臨時キャンペーン用の商品は必要です。お酒であれば限定酒、どうしても限定商品がない場合はオマケ付きのまとめ買いセットなどでも結構です。「こういう時期なのでこんな企画をしました。ぜひご利用ください」と明確に伝えましょう。

上得意客には響きます。

 

3、4月で蔵祭り・工場祭を中止した企業の場合、そこで売る予定だった限定商品訴求は「買う理由」としては申し分ありません。

実際、ある酒蔵にて、中止になった2月イベントの限定酒をハガキ、SNSで告知したところ1、2日で完売し「もう少し用意しておけばよかった」という嬉しい結果となりました。

 

あとはメルマガ、SNSを活用してより多くのお客様へ、プレゼントやちょっぴりお得、買いだめ商品のだんだん割引、まとめ買いセットを以下の企画で呼びかけてみましょう。

・巣ごもり応援キャンペーン

・お料理応援キャンペーン

・家飲みキャンペーン

・おうちでお花見キャンペーン

・おうちでパーティキャンペーン

・美味しく手抜き!カンタンお料理キャンペーン

・親子で◎◎づくりキャンペーン

 

通常時から顧客やファンとの関係づくりができている企業ほど、成果が得られるはずです。

この、関係づくりですが、会員化しランク別に仕掛けをする、VIPを重宝するなどの特別なことでなくてもよいのです。

 

商品や企業の取り組みをSNSで日々情報発信する、定期的にメルマガを配信する、春夏秋冬でDMを出す、商品同梱物に気を配る・・・

これらの積み重ねです。

普段、情報発信も何もせず「非常事態なので買ってください」では、反応も鈍いものになるでしょう。

 

今迄、関係づくりをされてきた企業は通信販売がチャンスです。

臨時で仕掛けていきましょう!

 

「うちの場合はどうしたらよいの?」とお悩みの方はお気軽にご相談ください。

宜しくお願い申し上げます。

執筆者
グループマネージャー/チーフ経営コンサルタント
中野 一平
プロフィール

発酵技術を活かした老舗味噌屋の食パン専門店に大行列
食品
2020/3/09
発酵技術を活かした老舗味噌屋の食パン専門店に大行列

昨年よりご当地食パン専門店が全国に広がりを見せていますが、その中で、ご当地性を打ち出した食パン専門店や、異業種参入の場合は自社の強みを活かした特色あるコンセプトを有した「ご当地食パン専門店」が地方に誕生し繁盛している事例が全国に生まれています。

 

今回は、全国に広がるご当地食パン専門店の成功のポイントを紹介させていただきます。

 

商圏人口5万人、茨城県日立市の老舗味噌屋が手掛ける食パン専門店に100人以上の行列「醸す生食パン工房うち山

 

茨城県日立市の食パン専門店「醸す生食パン工房うち山」は、日本初となる老舗味噌屋が2019年12月に開業した食パン専門店です。

 

創業170年を超える老舗味噌メーカー、内山味噌店様が、創業以来受け継ぐ発酵技術を駆使し『毎日の食卓に“発酵の新たな食体験”を伝える』ことをテーマにオープンしています。

 

味噌屋だからこそ提案できる「蔵付きの麹種酵母」と、伝統の味噌造りにも使用されている、阿武隈山系の良質な湧水である「仕込み水」を使用した、食パンが目玉となっています。

 

オープンには100人以上の行列ができ、オープン後も連日行列ができ、昼過ぎには売り切れてしまう繁盛店として注目を集めています。

 

また、同店で販売されるジャムは味噌造りで培われた発酵技術を活かした“麹”を使用し、オリジナルの「醸す麹ジャム」を製造販売しています。“麹”を使用することで、砂糖の使用量を抑え、素材本来の味を活かしたジャムの開発に成功し、「美味しい」と「身体に嬉しい」を実現しています。

 

日本初の味噌屋がオープンした食パン専門店ということでメディアからの注目も集め、テレビの放送をきっかけに群馬県や福島県など車で1時間から1時間半の近郊の都市からも同店を訪れるお客様も少なくないと言います。

 

出店の背景

内山味噌が食パン専門店の事業へと展開した背景には、日本人のコメ食離れがあります。自社の主力商品である、味噌汁やおかず味噌がコメ食離れから市場が縮小する一方で、日本人の食生活がパンをはじめとして洋風化する中、自社の強みである発酵技術と麹種を活用することで、他社にはない独自性の高い「食パン」をつくることができるのではないかという想いが事業開始のきっかけだったと言います。

 

取扱商品)「醸す生食パン工房 うち山」の商品ラインナップ

・醸す生食パン うちやま 税込880円

そのままで美味しいふわふわ生食パン

 

・毎日の食パン いずみ 税込770円

毎日食べたくなる食事パン

 

・おやつ食パン あずき 税込410円

おやつに食べたい、スイーツのようなこだわりあずきのあん食パン

 

・醸す麹ジャム いちご 税込680円

・醸す麹ジャム ブルーベリー 税込680円

 

食パン専門店を開業したことで、敷地内に隣接する味噌の売店も客数が増え、業績が向上していると言います。

 

本事例からも自社の軸となるコンセプト(強み)を活かしつつ、時流として伸びている新たなマーケットへの参入、第2・第3の本業づくりの必要性を感じます。

執筆者
マネージング・ディレクター/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール

統計で見る!食品小売業の今までとこれから2020年版
スイーツ
製菓
2020/2/24
統計で見る!食品小売業の今までとこれから2020年版

船井総合研究所 地域食品振興グループ スイーツチーム チームリーダーの中渕です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

世界情勢の変化、新型コロナウイルスの猛威、海外訪日客の減少、

増税による消費額の減少などなど、2019年の末から2020年頭にかけて外部環境の変化は激しく、各種の経済指標データが荒れに荒れるスタートです。日本国内の需要の減少は肌感覚で気づいていましたが、ここにきて海外訪日観光客の減少が重なり、全国に出張に出ている我々は、人の動きの変化を非常に感じています。

そうです!人が明らかに少ないのです。

しかし私の関係先の食品製造業・小売業20社くらいの数値を見ている限り、前年売上をそれほど落としていません。むしろ伸びている企業がほとんどです。販路別に売上を見ると落ちている販路もありますが、トータルで見ると落ちていないのです。

 

それはなぜか?まずは経済産業省の商業統計より2019年12月の速報を見てみましょう。

 

2019年12月の商業動態統計速報によると商業販売額は41兆4,200億円(前年同月比-5.1%)という結果でした。

このうち小売業は13兆7,580億円(-2.6%)、卸売業は27兆6,620億円(-6.3%)です。

 

業態別にみてみますと、

 

◆百貨店

2019年12月の販売額は7,049億円(前年同月比-4.8%)でした。百貨店の主力商品である衣料品は、紳士服・洋品が-9.5%、婦人・子供服・洋品が-7.4%、その他の衣料品が-12.1%、身の回り品が-7.2%であり衣料品全体では-7.9%となっています。

増税後の可処分所得の減少や景況感の悪化、暖冬など、アパレル業界には厳しい年末となりました。

一方飲食料品は、-2.3%でした。

 

◆スーパーマーケット

2019年12月の販売額は1兆3,146億円(前年同月比-2.0%)でした。衣料品は、婦人・子供服・洋品が-10.2%、紳士服・洋品が-9.3%、その他の衣料品が-8.9%、身の回り品が-7.7%であり衣料品全体では-9.4%となっています。こちらも百貨店同様厳しい結果となりました。

一方飲食料品は-0.1%でした。

 

◆コンビニエンスストア

2019年12月の販売額は1兆633億円(前年同月比+0.6%)でした。

商品別にみるとファーストフード・日配食品が4,073億円(+1.5%)、加工食品2,702億円(+1.3%)、非食品が3,206億円(-0.1%)という結果でした。

 

嗜好性が高い衣服や家電などと比較すると、日々口にする購入頻度が高い食品関係は販売額の落ちが目立ちませんでした。

 

2019年のうちに以下の対策をとった企業は売上を落とすことなく順調に推移しています。

 

①人件費・原材料の高騰により原価調整または値上げに踏み切った

②キャッシュレス決済のポイント還元を通販・店舗にて即導入した

※制度開始後2カ月で780億円分のポイントが還元された

※2020年9月からマイナンバーポイント付与見込み

③増税による巣ごもり化を見越して通信販売を強化した

※結果、コロナウイルス問題後、通販売上は伸びています。

④日本人観光客が多い地域に出店した

⑤駅・空港など交通系販路に出店および納品を開始した

 

また

・直販など独自の販売チャネルがあり、価格決定権がある

・全国(世界)に対して販売できる卸や通販チャネルがある

・地域に愛される取り組みをしている

・カフェ、物販の垣根なく両方の機能を備えている

・制度変更にも敏感に対応している

という原理原則も忘れてはいけません。

 

今週もお読みいただきありがとうございました。

執筆者
チームリーダー チーフ経営コンサルタント
中渕 綾
プロフィール
その他おすすめの記事