経営コンサルタントのお役立ちコラム一覧 | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部

食品業界で新型コロナ対策として“いま”取り組みたい10のこと
食品
2020/5/15
食品業界で新型コロナ対策として“いま”取り組みたい10のこと

1、はじめに

 
船井総合研究所 地域食品振興グループの中渕です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

初めに新型コロナウイルス感染症に罹患された皆さま、および関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い収束を心よりお祈り申し上げます。

 

今回のコロナ禍では尋常ではない経済デメリットが生じました。

 

ご商売をされている皆様にとっては3月、4月、5月と厳しい時期が続いたのではないでしょうか。

実際に我々のご支援先の数字を見ている限り、これまでに体験をしたことがないような大きな損失が出ております。

 

2、【コロナ禍経営での守り】

 

2-1、手元資金の確保・経費の削減

 
守り面は再三お伝えしてきたように融資、保障、給付金、補助金、助成金といった金策に動いていただき、私のご支援先では月商の4~12カ月分の手元現金を確保いただいております。

我々のようなコンサルタントを雇っていただき、もともと優良企業で明確な事業コンセプト、出口戦略が構築できている企業様へは金融機関の審査も優先的に通った印象です。

またこれまで当たり前に発生していた経費は各所への交渉により一時的または無期減額に至った例も多いです。

 

2-2、売り場での衛生管理

 
昨今の状況下では、消費者の方に安心してご利用いただける環境作りが、事業の継続に重要となります。

食品業界における新型コロナウイルス感染拡大防止策として、農林水産省が食品産業者向けにガイドラインを発表しました。

以下で、その一部を紹介させていただきます。

新型コロナウイルスの感染経路としては、接触感染・飛沫感染などが判明しているため、それらを防ぐ方策をとることが要請されています。

従業員の方に対する具体的な方策としましては、検温の実施、こまめな手洗い、発熱など症状がある方への自宅待機の徹底、マスクの着用などがあげられています。

また、売り場に関しましても、「密閉」「密集」「密接」の「3つの密」を避けるために、人と人との間に距離をとるソーシャルディスタンスの確保などが必要とされています。

具体的な方策としましては、売り場の換気や、人が多く集まりやすい場所の改善、入店者制限に伴う入替制の実施、多数の方が触れる箇所の拭き取り清掃などが求められています。

これらの内容に加えて各企業様の特性に合わせた方策も求められています。

 

3、【コロナ禍経営での攻め】

 

3-1、消費性向の変化~商業動態統計、ご支援先の傾向を踏まえて~

 
さて、最も重要な部分は「企業の血液となる売上をどう作っていくか」という部分です。

コロナの影響が表れ始めた3月の商業動態統計(経済産業省)が発表されましたので確認しておきたいと思います。

 

2020年3月の商業販売額(全業種)は49兆1,280億円、前年同月比5.5%の減少となりました。

これを卸売業、小売業別にみると、卸売業は36兆2,840億円で6.6%の減少、小売業は12兆8,440億円で4.6%の減少となりました。

小売業を業種別にみると、織物・衣服・身の回り品小売業が前年同月比22.3%の減少、各種商品小売業(百貨店など)が21.0%の減少、機械器具小売業が6.7%の減少、燃料小売業が6.5%の減少、

その他小売業が2.3%の減少、無店舗小売業が1.8%の減少、自動車小売業が1.0%の減少、飲食料品小売業が0.5%の減少でした。

一方、医薬品・化粧品小売業が1.5%の増加となりました。

 

上記の数字のみ確認すると飲食料品小売業の落ちは目立ちませんが

百貨店での飲食料品小売業は23.2%の減少、スーパーは7.5%の増加、コンビニエンスストアでは日配食品が6.2%の減少、加工食品が3.8%の減少、ドラッグストア(食品)は18.2%の増加と小売業の業態別に差が出ています。

 

より日常に近く、低価格である最寄型小売業では売上が増加しています。

 

これまで好景気型の景気循環でしたが、ここにきて不景気型の流れとなっている点が見て取れます。

 

また船井総研のご支援先の業績をメンバーで持ち寄り分析したところ、緊急事態宣言が発令された4月からゴールデンウィークの売上は、観光地・百貨店・交通系販路の店舗で売上95%~80%の減少、郊外店で20%の減少~10%の増加など立地特性により売上の開きが大きくなっております。

商材別にみると生活必需品である主食(米、麺、パン)や生鮮三品は40~50%の増加、缶詰などのロングライフ食品や時短調味料などは大きく伸びました。

また、緊急事態宣言の影響が比較的少なかった地方の単品スイーツ専門店や食パン専門店などは売上がほぼ落ちず、連日お客様にお買い求めいただけました。

 

3-2、好調企業の3要素

 
今後、状況は好転してくるはずですが、コロナ禍に好調であった販売の3要素をまとめますと、

 

①お客様が集まる場所に商品を持っていく

→最寄型小売業での臨時販売・移動販売

②お客様に商品を届ける

→通販・宅配・ふるさと納税

③お客様に発信する

→SNSキャンペーン、動画活用、オンライン即売会

オンライン工場見学、オンラインアンバサダーマーケティング

 

特にDM、EC問わず通販が非常に好調でした。

 

3-3、通販の伸長

 

通販での前年対比を商材別にみていきますと

 

①米・麺・・・前年対比500%~1,000%

②生鮮三品・・・前年対比300%~800%

③佃煮など加工品・・・150%~300%

④調味料・・・150%~300%

⑤スイーツ・・・120%~300%

 

企業年商が5億円の企業であっても通販月商が2,000万円となり

かつてないほどの売上となっております。

特に対策を打たなくとも200%~300%になりますが、

お得なセットを作ったり、相場の値崩れ品を仕入れて販売したり

自社の在庫品を値引いて販売し、需要を取り込めました。

また費用対効果が高い広告に集中投資いただき大きく売上を伸ばすことができました。

広告の費用対効果を表すROAS(売上/費用×100%)ですが、かけた費用の10倍の売上を表す1,000%超の運用が散見されました。

 

3-4、組織運営に関して

 

組織運営に関しましては

 

緊急事態時の雇用・待遇の明確化(衛生要因)

緊急事態時の評価制度KPIのシフト(動機付け要因)

 

をスピーディーにご対応いただきました。

 

上記が4月~5月の振り返りですが、今後あらゆる面で既存の商売の形態を考え直さないといけない状態でございます。

 

4、今から取り組みたい10のこと

 

収束を見据えて5月中旬からご支援先にお伝えしていることは

以下の10項目でございます。

 

①ギフト需要期の情緒マーケティング(適サービス)

②不景気対応・不安対応型商品政策(適品・適価・適量)

③通販・宅配など“届ける販路”の強化(適時・適場所)

④さらなる目的来店獲得型の店舗作り

⑤DX化(オンライン展示会・商談・工場見学・教室・メディア活用・アンバサダーマーケティング・BtoB EC)

⑥バックオフィスの改善(システム、RPA)

⑦売り×衛生(除菌・除ウイルス、三密防止、非接触)

⑧マーケティング×ファイナンス(クラウドファンディング)

⑨主要エリアのプレーヤー変化に対応した業態開発・物件探し

⑩観光・交通系→デイリー、デイリー→観光・交通系などリスクヘッジを考慮した両利き経営

 

船井総研には業種特化したマーケティング、財務、HRDのメンバーが揃っております。

ウィズコロナ期にどのような形で企業を存続、成長させていくのかお悩みの方はお気軽にご相談くださいませ。

 

今週もお読みいただきありがとうございました。

 

⇒【無料】経営相談窓口はこちら

船井総合研究所フード支援部では、飲食店経営に役立つ情報を定期的にコラムやメルマガにて配信しています。ぜひご登録もよろしくお願いいたします。

⇒経営のお役立ち情報が届く【無料】メルマガ登録はこちら

https://funai-food-business.com/mailmagazine/

執筆者
チームリーダー チーフ経営コンサルタント
中渕 綾
プロフィール

菓子店はコロナ禍とどう付き合っていくのか?
スイーツ
2020/5/14
菓子店はコロナ禍とどう付き合っていくのか?

コロナウイルスの影響を菓子店も大きく受けており、このメルマガをご覧いただいている菓子店の経営者様の多くも自店の従業員・お客様そしてご自身、経営をどう守るか緊急時の判断を迫られてきたのではないかと思います。緊急事態宣言が延長され、自粛解除後もコロナ禍は中長期化することが想定される中、現段階は緊急時の短期的な対応から、このコロナ禍とどう菓子店は付き合っていくのかを検討すべきタイミングに入っています。

 

これまでの動向を整理してみますと、

既存店    〇 新規店   ×

郊外店    〇 都心店   ×

モールSC  〇 駅ビル   ×

名簿あり   〇 名簿なし  ×

ネット     〇 リアル   ×

D    M       〇  チラシ   ×

若者向け    〇  年配向け  ×

越境EC     〇  インバウンド×

テイクアウト 〇  飲 食   ×

宅 配     〇

外 商     〇

訪問販売   〇

 

といった構造になっています。

特にECについては、3月、4月の実績は昨対比で200~300%の伸びを示す店舗が少なくありませんでした。

 

今後も外出自粛、広域での移動制限が消費者心理に影響を与え、短期的には下記の状況が続くと想定されます。

 

【短期の課題と事象】

・イベント開催、折込チラシによる集客が実施しにくい環境

・ギフト需要の縮小

・生ケーキ、朝生菓子の需要増

・EC通販需要増

・従業員の罹患回避

・工場稼働調整、商品在庫対応

 

【短期の対策】

・チラシではなく会員へのDM告知

・短期(1日~2日の)集客イベントではなくロングランでのイベント(集客の山をなだらかにし密を避ける)

・SNS(Instagram、twitter、LINE@)での告知

・オンラインでのお菓子作り体験会

・オンラインでのVIP客向け新商品(季節菓子)お披露目&シェフによる説明

・店長会議をはじめ部門長会議はオンライン(ZOOM会議)へ移管

(移動コスト、3密回避へつながる)

 

これら短期的な事象への対応と共に、自粛が長期化したことから消費者の生活防衛意識と、景気停滞感は更に高まりを見せているため、5月以降は更に消費者の価格への意識は高まりを見せると思われます。

 

郊外店など短期的に業績が良い店やコロナの影響が大きく出ていない店もあるかと思いますが、中長期的な課題としては

 

①デジタル活用による生産性改善

・スマホでの事前注文サービスの導入

(paypayでは6月より事前注文サービスpaypayピックアップのサービス提供開始を予定)

・顧客データの取得・分析を行い需要予測、商品開発、販促へ活用

・アナログ業務の自動化・デジタル化

(売上管理、伝票処理、日報、在庫管理など)

・販促のデジタル化(会員ポイント制度、SNS、アプリ)

②販路の精査

・自社の勝ちパターン(強みがある)販路を残し、それ以外は撤退

③事業の多角化、販路の多角化

・M&Aなども踏まえたアフターコロナ後の最適な事業構造の検討

・観光土産の販路としては道の駅、サービスエリアの強化が重要

少なくとも2020年の夏~2021年の春までは観光需要の回復は限定的で、回復が見られるのは「マイカー移動×60分~90分圏内」の近県エリアの観光・外出が想定されます。そのため、道の駅や直売所、サービスエリアでのお土産需要が例年以上に高まると想定されます。

・ECの引き続き強化

 

刻一刻と状況が変化していきますが、時流に適応し良い方向へ進化するチャンスとして捉えて緊急時の対応とともに短期施策、中長期の施策を検討していきたいものです。

 

⇒【無料】経営相談窓口はこちら

船井総合研究所フード支援部では、飲食店経営に役立つ情報を定期的にコラムやメルマガにて配信しています。ぜひご登録もよろしくお願いいたします。
 

⇒経営のお役立ち情報が届く【無料】メルマガ登録はこちら

https://funai-food-business.com/mailmagazine/

執筆者
マネージング・ディレクター/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール

【菓子店業績UPショート動画】ウィズコロナのSNS発信~菓子店の在宅応援の取り組み~
スイーツ
2020/5/07
【菓子店業績UPショート動画】ウィズコロナのSNS発信~菓子店の在宅応援の取り組み~

菓子業界の皆さまへお役立ちいただける情報を
コンサルタントが定期的に配信する
「菓子店業績UPショート動画」
 
今回は「ウィズコロナのSNS発信~菓子店の在宅応援の取り組み~」というタイトルで
下記カテゴリサイトコラムページ内で更新いたしました!
⇩⇩⇩動画の視聴はこちらから⇩⇩⇩



 
 

▼動画をご覧になって、気になることがあれば下記よりご連絡ください!
「菓子店お悩み質問箱」

ご質問送付先: t-nagao@funaisoken.co.jp
※件名に「【御社名】菓子店業績アップショート動画を見て」とご記載ください

 
 

▼菓子業界専門コンサルタントへの無料経営相談はこちら!

https://funaisoken.ne.jp/funai-food-business/soudan-foodstuffs-inquiry.html

TEL: 0120-958-270

 

 

⇩⇩⇩前回のコロナ対策の動画はこちらから⇩⇩⇩

 

ぜひご覧ください!

執筆者
永尾 俊晴
プロフィール

コロナショック真っ只中だからこそ今のうちに中食事業者がやるべきこと
外食
宅配
2020/5/07
コロナショック真っ只中だからこそ今のうちに中食事業者がやるべきこと

コロナが猛威を振っています。

毎日状況が様変わりし、中食事業者の経営者の皆さまは日々目まぐるしく働かれていることと思います。

 

今やるべきことは大きく分けると、

①今を生き残るための行動をする。

②来るべきアフターコロナの準備をする。

の2つです。

 

このブログでは、

②に関してお話をしたいと思います。

 

ご支援先の皆さまの中にはアフターコロナに向けて、

今のうちに「会社の基盤を再構築したい」という企業もたくさんいらっしゃいます。

 

中食事業者が今できることとしては、

厨房の働き方の大改革です。

 

パート/アルバイトの皆さまにお休みをして頂いていたり、

注文が入っておらず時間がある今のうちに厨房のオペレーションそのものを変えてしまうのです。

 

アフターコロナに忙しくなった時に従業員様が正しい労働時間で働けるよう、

今のうちから「HACCPを前提とした新調理システム」の導入を本格的に検討してみてください。

 

このブログでは数回に渡って、HACCPやクックチルなどの「やり方」や、

急速冷凍機、鮮度保持冷蔵庫の「ツール」についてお話をしていこうと思います。

 

まずは、基本中の基本「HACCP」から。

HACCPとはHazard Analysis(危険要因分析) & Critical Control Point(

重要管理点)のことです。

 

もっと詳しく言うと、

「原材料の受入れから最終製品までの各工程ごとの危害要因を予測して、

危害要因の防止につながる、特に重要な工程を継続的に監視・記録する工程管理のシステム」

と訳すことができます。

 

危険要因とは、

①生物的危害・・・病原細菌、腐敗微生物、ウイルス、寄生虫など

②科学的危害・・・カビ毒、キノコ毒、魚毒、貝毒、農薬、工業薬品など

③物理的危害・・・ガラス、金属、プラスチック、木片、石など

の3つにわけることができ、

 

これらを「継続的に」監視、記録する工程管理する仕組みをHACCPと言います。

 

次回はこれの導入方法についてお話をしていきたいと思います。

 

 

 

⇒【無料】経営相談窓口はこちら

船井総合研究所フード支援部では、飲食店経営に役立つ情報を定期的にコラムやメルマガにて配信しています。ぜひご登録もよろしくお願いいたします。
 

⇒経営のお役立ち情報が届く【無料】メルマガ登録はこちら

https://funai-food-business.com/mailmagazine/

その他おすすめの記事