
食品
2016/3/30
真の豊かさは田舎にある!世界に伝えなければ 世界一にはなれん

丸新本家 株式会社
醤油発祥の地といわれる和歌山県湯浅町で、133年の歴史を持つ味噌醤油メーカー。大手メーカーの台頭で国内シェアは1%に満たないながらも、海外からオファーを得るなど引き合いが絶えない。ものづくりと価値の情報発信は、地方中小企業のモデルとなる。
醤油発祥の地といわれる和歌山県湯浅町で、133年の歴史を持つ味噌醤油メーカー。大手メーカーの台頭で国内シェアは1%に満たないながらも、海外からオファーを得るなど引き合いが絶えない。ものづくりと価値の情報発信は、地方中小企業のモデルとなる。
丸新本家株式会社
和歌山県有田郡湯浅町湯浅1466-1
【創業】1881年
【代表者】新古 正義
【店舗】
<湯浅本店>
和歌山県有田郡湯浅町湯浅1466-1
TEL:(0737)62-2267
<田辺店>
和歌山県田辺市新庄町滝内2915-333
<とれとれ市場 南紀白浜店>
和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2521
丸新本家 株式会社
お話:専務取締役 新古 敏朗 氏
日本食の代表である醤油は、量産技術が進み、安価に手に入れることができる一方で、材料の97%を輸入に頼っているという現状があります。第二次世界大戦の敗戦から安い脱脂大豆が海外から伝わり、国産原料の醤油は高級品になってしまったのです。
およそ760年前、金山寺味噌のたまりをヒントにあみ出されたのが湯浅醤油です。私は醤油発祥の地である湯浅町で5代目の跡継ぎとして生まれ、父の味噌・醤油づくりを背中で教わり育ったにもかかわらず、大人になるまでこうした背景を知りませんでした。これは大変なショックでした。父からは常々「ええもんつくらなあかん」と聞かされていましたが、「ええもん」の背景にはこの地に伝わる歴史があったのです。湯浅醤油の存在理由を人々に知ってもらいたい、私はええもんを作り、その価値を味わってもらうことを使命と感じました。
およそ760年前、金山寺味噌のたまりをヒントにあみ出されたのが湯浅醤油です。私は醤油発祥の地である湯浅町で5代目の跡継ぎとして生まれ、父の味噌・醤油づくりを背中で教わり育ったにもかかわらず、大人になるまでこうした背景を知りませんでした。これは大変なショックでした。父からは常々「ええもんつくらなあかん」と聞かされていましたが、「ええもん」の背景にはこの地に伝わる歴史があったのです。湯浅醤油の存在理由を人々に知ってもらいたい、私はええもんを作り、その価値を味わってもらうことを使命と感じました。

世界一の醤油をつくる
今考えられる最高の作り方、考え方を最優先にした、私どもだからできる世界一こだわった商品を誕生させました。なかでも「湯浅醤油魯山人」は、完全国産、無農薬・無肥料で栽培された大豆、小麦、米を使用するなど、業界ではありえないほど原材料や製法にこだわった商品です。
卸を通していては私どもの想いが伝わらないため、自社直販で売ることにしました。売り場作りやリピートしてもらう仕組みを船井総研とともに構築しました。また、商品を売るだけでなく、来られた方の思いに残る施策を施しました。目指したのは旭山動物園やディズニーランドです。醤油蔵を見学できるように改装し、醤油づくり体験も始めました。たかが醤油ながら、国内外から年間10万人近い観光客が訪れ大変喜ばれています。湯浅の醤油をひとりでも多く知ってほしいため、たとえお客様がおひとりでも蔵を案内し、丁寧に説明しています。
卸を通していては私どもの想いが伝わらないため、自社直販で売ることにしました。売り場作りやリピートしてもらう仕組みを船井総研とともに構築しました。また、商品を売るだけでなく、来られた方の思いに残る施策を施しました。目指したのは旭山動物園やディズニーランドです。醤油蔵を見学できるように改装し、醤油づくり体験も始めました。たかが醤油ながら、国内外から年間10万人近い観光客が訪れ大変喜ばれています。湯浅の醤油をひとりでも多く知ってほしいため、たとえお客様がおひとりでも蔵を案内し、丁寧に説明しています。

宝物を磨き伝える、地方中小企業の使命
商品作りに妥協せず原価にもこだわりません。「魯山人」は市場価格をはるかに超えた200.1、512円という価格です。商品ラインアップの中で最も高価格ながら、販売3ヶ月で1万本が売れました。商品価値が伝わっていると感じます。
業績については、実は先日の船井総研のセミナーで講演するまで算出したことがなく、毎年生産が増えていることを感じていた程度でした。実際には醤油部門で2億円を超える年商となっていました。
湯浅に醤油があるように、日本中にすばらしい素材はたくさんあり、そしてすぐれた技術を持つ中小企業はたくさんあります。しかしながら、高度成長期の古いものよりも新しいものを取り入れていった時代の名残から、本来の力を発揮できず、今は泣かされているのが現実ではないでしょうか。私は努力の余地はまだまだあると感じています。都会から考え方を学びながら、地域を活性化させてほしい。本当に豊かな食材は田舎にあると確信しているからです。
今後は、規模の拡大は考えていません。むしろ規模の成長は止めなければならないと思っています。それよりも、醤油づくりへのこだわりが、思いもよらなかった人やモノとの出会いを生んでいるように、湯浅という土地から、醤油を通じて未来が切り拓かれていることを強く感じています。



業績については、実は先日の船井総研のセミナーで講演するまで算出したことがなく、毎年生産が増えていることを感じていた程度でした。実際には醤油部門で2億円を超える年商となっていました。
湯浅に醤油があるように、日本中にすばらしい素材はたくさんあり、そしてすぐれた技術を持つ中小企業はたくさんあります。しかしながら、高度成長期の古いものよりも新しいものを取り入れていった時代の名残から、本来の力を発揮できず、今は泣かされているのが現実ではないでしょうか。私は努力の余地はまだまだあると感じています。都会から考え方を学びながら、地域を活性化させてほしい。本当に豊かな食材は田舎にあると確信しているからです。
今後は、規模の拡大は考えていません。むしろ規模の成長は止めなければならないと思っています。それよりも、醤油づくりへのこだわりが、思いもよらなかった人やモノとの出会いを生んでいるように、湯浅という土地から、醤油を通じて未来が切り拓かれていることを強く感じています。




担当コンサルタントより
通販サイトやカタログにおける商品の魅せ方、企業理念を伝えるご支援をさせていただいております。年間10万人以上の本店を訪れるお客様を通販に誘導できるよう、限定の「はじめてセット」の商品化、店舗アンケートによる名簿の獲得、追客DM等の施策により現在では3割以上のお客様を顧客化できています。店舗では素材や生産者を訴求するPOP、売り場作りを従業員でまわす仕組みができつつあり、現在は「学べる」「体験できる」食のテーマパーク作りに取り組んでいます。

チームリーダー チーフ経営コンサルタント
中渕 綾


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