人口13万人の田舎町 営業マン女性2名だけでなぜ高営業利益率9.6%を維持して年商1.5億円から年商3.7億円へ急成長できたのか? | 船井総研 フードビジネス支援部

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コンサルタントコラム

給食
2018/2/20

人口13万人の田舎町 営業マン女性2名だけでなぜ高営業利益率9.6%を維持して年商1.5億円から年商3.7億円へ急成長できたのか?

人口13万人の田舎町 営業マン女性2名だけでなぜ高営業利益率9.6%を維持して年商1.5億円から年商3.7億円へ急成長できたのか?

たった2年で年商250%! 赤字に苦しんでいた中小零細給食企業がV字回復できた理由

元々私たちは、地域の個人宅へ食材をお届けするサービスを九州や関東の一部で展開していました。
事業は立ち上げから5年間で大きく成長。
そのサービスにとある企業が目をつけ、事業買収に名乗りを上げました。
交渉の末、私たちは宅配事業を売却。
その資金を元にサービス付高齢者住宅を1軒、デイサービスを2軒設立し、介護事業へ参入しました。

介護事業は、当時業界が成長期にあったこともあり稼働率も順調に推移していました。
そんな中、「高齢者向けの食事作りのノウハウを外に売って行ったら、もっと儲かるんじゃないか?」
そんな発想から立ち上がったのが、今のほっとキッチンの中核事業である「介護施設向けの給食」事業でした。
人口13万人の田舎町 営業マン女性2名だけでなぜ高営業利益率9.6%を維持して年商1.5億円から年商3.7億円へ急成長できたのか?

ゼロからの出発。 がむしゃらに新規獲得に動く日々。しかし・・・

介護施設給食を立ち上げた当時、ゼロからの出発だった私たちは「とにかく営業だ!」と近くの施設へ飛び込み営業を開始。
実際に施設を運営しているという背景が手伝ってか、新規の取引先が1件、2件と獲れるように。
「よしよし、これなら上手くいきそうだな!」
…と、思いきや。現実は、案件が増えても赤字から脱出できない状態でした。
思えば初めてだった「対法人」の商売。
個人宅のそれとは比にならないほど、色んな細かい要望が飛んできました。

◆ 「値下げ」…もっと安くならない?○○(競合)さんは□□円だけど?
◆ 「個別対応」…普通食だけじゃなくて、2人は刻み、
1人はやわらか食。あと肉嫌いな人もいるから、一部差し替えでお願いね!



値下げや個別対応は明らかにコストが見合いませんでしたが、それでも「新規案件を掴むためなら…!」と、値下げ交渉にも応じました。
できれば受けたくない個別対応の条件も飲み込んで、ギリギリの所まで受けるようにしてきました。

下手に出る営業はもうやめた! DM・WEBサイトによる反響営業のスタート

苦労して、苦労して積み上げていく取引先。でも、フタを開けてみると会社は赤字。
「こんなに苦労してるのに、俺は一体何をやってるんだ・・・。売上増えても赤字続きじゃ、営業する意味ないじゃん!!
こんなのもう嫌だ!!」

その一心で私は営業の方法を180度変えることを決めました。つまり、「買ってくださいとお願いする」営業ではなく、
「売ってくださいとお願いされる」営業に切り替えたのです。

事業スタートから2年半が経った頃、飛び込み営業は一切せず、 DMを活用した「プル型営業」を始めました。
地域の介護施設にDMを打つ
⇒訪問する⇒試食してもらう
⇒成約
という流れに。
そうすることで、いわゆる“質の低い” 営業案件は激減し、成約率は徐々に上がっていきました。

そしてもう一つ。大事なツールが「WEBサイト」です。
WEBサイトは一度作ってしまえば24時間365日、休むことなく働き続けてくれる営業マンです。
当時はまだ競合他社はあまりWEBに力を入れている所はあまりありませんでしたが、今ではWEB経由から毎月のように問い合わせや試食の申込が入ってきます。

興味・関心を持って問い合わせいただいているお客様なので、 WEB経由の成約率は70%~80%と非常に高いのも魅力です。今月の献立を見てもらうだけではなく、自社のサービスの強みや特徴等をしっかり訴求することで、WEBも立派な営業ツールになるのです。

自社の専属営業マンは、各拠点1~2名だけ。しかも、本社で一番の営業マンは、事務職上がりの20代女性です。営業も全くの未経験者でした。
それでも、ツールを活用して、興味のあるお客様に対してピンポイントで営業する手法に切り替えたことによって、今では訪問すれば5~6割方は受注になります。
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現場の効率性が上がり、利益率が劇的改善! 赤字⇒営業利益率9.6%へ!

営業スタイルを変えて効果的だったのが、商品がある程度こちらの言い値で売れるようになったこと。つまり、粗利率が単純に上がりました。
もう一つが、「現場の生産性向上」です。
個別対応を求められる時でも
「うちはここまでだったら出来る、これ以上はできない」という、自分たちの基準で提案できるから、調理現場の製造効率が格段に上がりました

創業以来、自社の正社員は退職率0%です。
長く働いてもらえて、かつ1人当たり生産性が高く維持できるのも深夜・早朝勤務が必要ない日中勤務型」なこと、「製造効率の良い商品に集中できる」ことが、要因かなと思います。
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大手とは競争しない、あくまで「小中規模」 狙いの戦略

当然、売り込んでいくターゲットは、大きければ大きいほど効率は良いのは間違いありません。ただし「大規模施設を相手にするのはそれなりにリスクも伴う」というのが、これまでの経験上での結論です。
結局、価格訴求してくる大手競合に対して、同じように価格で勝負することはできません。価格以外の強み――自社はチルドならではの味や食感、手作り感といった「品質の良さ」そして地元企業ならではの「小回り対応力」が武器です。

だから、価格を下げたり、要望に応えたりして、大型案件を無理に狙い行くことはしません。「小中規模」の施設が自分たちのお客様、と割り切っています。

もちろん、お客様の要望にはできるだけ対応できるように努力します。しかし「これ以上は無理」という線引きができるかどうか。これが成功の分かれ目だと思っています。
人口13万人の田舎町 営業マン女性2名だけでなぜ高営業利益率9.6%を維持して年商1.5億円から年商3.7億円へ急成長できたのか?

目指すは九州No.1の介護施設給食会社!

今では私の会社に視察に訪れる同業者も増えました。
介護施設給食に特化して良かったことは沢山あります。

① 値切られることなく、販売したい定価で売ることができるので粗利が60%以上とれます。

② 生産性が上がり営業利益率9.6%と高い利益が出ます。

③ 前々日調理、前日配送になるので計画生産が可能。 ロス率を限りなく0に近づけることが可能です。

④ 調理作業も昼間の時間帯で完結できるので、 従業員がぐっと採用しやすくなります。

⑤ 配送も時間に追われることなく、余裕が持てるので事故リスクが激減します。

⑥ 商品の安全性・保存性が高まるので商圏拡大できます。

⑦ 利益が上がり資金繰りの悩みから開放されます。

今後は、地元長崎はもちろん、福岡、熊本、鹿児島をはじめ九州全域へ展開し、九州No.1シェアになることが目標です。

株式会社ほっとキッチン
代表取締役 園田光春氏
担当者
チームリーダー / マーケティングコンサルタント
吉澤 恒明

近年急成長市場となっている「シニア向けフードビジネス」専門コンサルタント。
 
DMやWEBを駆使したダイレクトマーケティングモデルで、クライアントに対して年間数億円規模の業績アップに貢献。特に、新規事業参入案件の数は過去50件以上。
 
ゼロからの事業戦略構築から計画策定、営業、スキーム構築、販促ツール作成、営業マン強化など、立ち上げから実行、展開までを全面的に支援するのが得意。
 
「おいしい『食』を提供する強い企業づくり」を目指し、年間300日以上をクライアントの支援や行脚に費やす。

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