業界の“常識”を覆す!!日本一カッコイイ!!地場系給食会社 |

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
コンサルタントコラム

給食
2016/9/26

業界の“常識”を覆す!!日本一カッコイイ!!地場系給食会社

業界の“常識”を覆す!!日本一カッコイイ!!地場系給食会社

これでは若い人財を採用できない・・・

 

創業当時はワンマン社長とパートさんで切り盛りをしていました。
私自身は別の会社に就職した後に、実家である当時の「OK給食」に入社しました。
が、全ての作業がアナログで、かつ若い人がゼロと言って良いような状況でした。

私自身、生まれた時から“弁当屋の娘”ということで、
心の中では“弁当屋はカッコ良くない”と、コンプレックスを抱いていました。
ですが「OK給食」に入社した以上は、この会社を何とかしたいという、ある種の「使命感」はありました。

 

ただ20年来のお得意先様からこのようなことを言われました。
「試食していないけど、ライバル会社が20円値下げするって」と。
このまま大手と価格競争で疲弊するのか、独自の付加価値を生み出して勝負していくのか。
私は最終的に、大手とは張り合わずに「自社独自の価値」を作っていくことに決めました。

 

しかしこの出来事に追い討ちをかけるかのように、
当時のパートさんや社長についていた社員さんが退職していきました。
かといって若い人財は全く入ってこないという悲惨な状態でした。
どのようにすれば人が集まるのか?必死になって考えました。
この経験が自社の運命を分けたと思います。

 

私は当時、ある人材紹介会社の営業担当の方からこのように言われました。
「自社の強みを言えますか?自社の10年後を描けますか?」と。
「強みがない・・・。」
「10年後なんて考える余裕がない・・・。」
私はこの時ハッとさせられました。その当時から、私の試行錯誤は始まりました。

徹底的に「差別化」し、“人財”を集める!

まず1点目に目をつけたのが「OK給食」という「社名」です。
ただでさえ学生など若い人にとっては、いわゆる「3K=きつい・汚い・危険」というイメージが根付いている給食業界。
この社名ではまず若い人が来るわけがない。そう考えた私は、
思い切って社名を現在の「オーケーズデリカ」に変更し、会社のロゴマークも作りました。

2点目に自社独自の「差別化」として、製造工場を改装し、
その当時は主流でなかった衛生管理を徹底している食品工場に付与される「HACCP認定」を取得しました。
お客様にとってはキレイな工場でお弁当を作ってほしい。社員も汚い工場よりキレイな工場で働きたいことは明らか。
私にとって、この認定を受けたことはとても大きな差別化要素でした。

その他にも、「どのようにすれば社員がやりがいや幸せを持って働けるか?」。
このような視点を持って自社の職場環境を整備しました。そして大事な学生向けの説明会に臨みました。
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入社選考に学生200名参加!!

私が入社当時から繰り返した試行錯誤は功を奏しました。
人材紹介会社主催の学生向けの合同説明会では、当時の若手社員をリクルーターとして、学生に沢山声をかけて説明会に誘導。
なんと合計369名参加!そしてその後の自社単独の説明会では200名の学生が参加し、新卒採用の選考に進んでくれました。

私にとっては人が集まってくれれば御の字で選考はいらないと考えていたのですが、
人材紹介会社の担当者から、「自社の質やブランドを担保するためにも、複数回の選考は必要」ということでしたので、
筆記試験やグループ討論、役員面接の3回に分けた選考を行いました。

そして結果的に粒揃いの16名に内定を出して、結果的に3名が入社をしてくれました。
複数人に内定を出すことで「同期」ができ、仕事のやりがいを生み、離職を防ぐ効果があるそうです。

新卒採用の費用は合計297万円で、結果的に3名採用することができたので、1人当たり
99万円かかりましたが、「お金はかけたらかけたなり」です。
言い換えれば、「投資をしないで良い結果を生むことはできない」ということです。
学生は「お客様」と考えた方が良いと思います。
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「自社ブランディング」で、若手社員が「定着」・「戦力化」!!

若手社員を採用できたことはあくまでも「スタート」であって「ゴール」ではありません。
職場に定着できずに短期間で辞められてしまうことがあってはならない。
社員が「やりがい」や「誇り」を持って仕事ができるためにはどうすべきか。
私の試行錯誤は再び始まりました。

まず会社のリフォームです。
「形から入る」という単純な考え方ではあるかもしれませんが、
モダンな社屋にして、社員が「会社に来たい!」と思ってくれるような職場環境の整備、
もしくは自社のブランディングを徹底的に行いました。

また、自社の基本理念や「クレド(行動規範)」、キャリアプランを練りました。
若い人がどのようにキャリアアップしていくのか。そもそもどのようなことを掲げている会社なのか。
「自社の明確な将来像」が分からなければ、将来の幹部候補となる若い人が定着・戦力化しないと考えたからです。

かつ、営業面では生産性の向上や数値の「見える化」を行い、経営計画発表会を開催して、
会社の現状やビジョンの共有を行った結果、社内に会社を大きくしていこうという雰囲気を作ることに成功し、
若手女性社員6名で年商2億円を作り出すなど、目覚しく「戦力化」をしてくれて、
結果的に現在10億円の年商規模となりました。
以上が、私たちオーケーズデリカの、若い人財の「採用」・「定着」・「戦力化」の歩みです。

社員を「管理」するのではなく、いかに若手にも積極的に権限を「委譲」して、
「自由・自立・前向き」な会社風土を作ることができるか。
いかに「やりがい」を持ってもらえるような職場環境を作っていくか。
将来の給食会社を作っていく上では重要な視点になっていくと思います。

弊社オーケーズデリカの社員は、今この瞬間も、幸せに仕事をしています。


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