経営コンサルタントのお役立ちコラム | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
グループマネージャー/チーフ経営コンサルタント
石橋 恒夫

調理師・栄養士・ふぐ調理師などの資格を持ち、食においての知識と技術を併せ持つ。飲食店での現場経験も豊富なため、机上の空論でない具体的な提案力に定評がある。多くの現場を知っていることから、その企業規模にあった成長戦略や、マネジメント手法を提案できるのが強み。作業の標準化・人事評価制度構築・従業員の育成・定着・戦力化、業務改善、セントラルキッチン化、フランチャイズ本部構築など、多店舗展開するための仕組み作りを最も得意としている。

残す仕事と、やめる仕事
外食
2018/2/13
残す仕事と、やめる仕事
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  • 利益・収益UP
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  • 計画・目標
  • 集客
  • 顧客管理

先日、ロイヤルHDが出店した、完全キャッシュレスの飲食店に訪問してきました。
 

店頭には、「キャッシュレスチャレンジのご案内」という看板が掲示されており
×現金
◎クレジットカード
◎電子マネー
と表記されていました。
 

店内のオペレーションは、iPadを使用したオーダーシステムを使用してはいますが、基本的にはフルサービス型のオペレーションで、料理は従業員が運んでくれますし、食器の返却を行う必要もありません。
 

クレジットカードでの会計対応をしている一般的な飲食店と、オペレーション面で、そう大きな違いはありません。
 

ただ、完全キャッシュレス(現金を取り扱わない)という事で、営業時間外の業務が大幅に削減されていることが容易に想像できます。
 

飲食店では、レジ金準備のための両替、売上の入金、レジ締め作業などにかなり時間を取られます。売上合計と残金が合わない…。なんて事が起きると、原因追及のために時間がかかり、帰る時間がどんどん遅くなります。
 

また、現金を管理することによるリスクやストレスの負荷もかかります。レジ締めは社員限定でしか行わない。という企業も少なくありませんが、その限定条件が、シフト組みを狂わせます。
 

そういった事を、このキャッシュレスに挑戦することで、これらの悩みから解放されます。
 

当然、資金繰りの問題や、出店エリアが限定されるなど、安易に導入できるものではありません。
 

ただ、今まで【当たり前のように店舗で行っていたことをやめた】というチャレンジは素晴らしいと思います。
 

この『働き手不足時代』に、今の仕事をすべて続けるのにも限界がきます。
 

では、その中で、どの仕事を残すのか?
 

人がやる事で、価値が高められる仕事は何なのか?
 

あなたの会社(お店)が、他社より優れている部分(顧客に求められている部分)は何なのか?
 

そこに今あるリソースをすべて注ぎ込むべきです。
まさに選択と集中です。
 

限られたリソースの中で、店舗を営業していくためにも、やめる事(やらない事)を決める事が、今企業に求められている事ではないかと思います。

執筆者
グループマネージャー/チーフ経営コンサルタント
石橋 恒夫
プロフィール
飲食店経営で長時間労働を脱却し、時間短縮を成功させる方法
外食
2017/12/21
飲食店経営で長時間労働を脱却し、時間短縮を成功させる方法
  • ★生産性
  • コスト削減
  • 人材教育・評価制度
執筆者
グループマネージャー/チーフ経営コンサルタント
石橋 恒夫
プロフィール
飲食業界で、年商 2 億円の会社を、年商 10 億円にする方法
外食
2017/3/09
飲食業界で、年商 2 億円の会社を、年商 10 億円にする方法

皆様こんにちは。
船井総合研究所の飲食専門でコンサルティングをしている石橋恒夫と申します。

 

飲食店を経営する上で、「年商10億円突破」という目標を抱いたことがある経営者様は少なくないと思います。
もちろん、年商規模が全てではありませんので、会社を拡大させる方向ではなく、地域にしっかり根付いて、
現在お店に来てくれているお客様を大事にすることに専念されている企業様もいらっしゃると思います。

 

ただ、年商規模の大小が、会社で掲げる理念の浸透や、ビジョンの達成度合いに大きく影響するのも事実です。
より多くの人を巻き込み、多くのお客様に経営者(企業)の想いを広めていくためには、
規模を求めていくことは自然なことだと思います。

 

外食産業で年商10億円以上の企業は一握りしかありません。
それは、年商10億円突破までの道のりが容易ではないことを表していると思います。

 

その道のりには、年商規模別に大きな壁が立ち塞がります。

 

・経営者が現場からなかなか抜け出せない、年商2億円の壁
・不振店が足を引っ張り、成長を鈍化させる、年商5億円の壁
・トップダウンでは組織の統制が図れない、年商8億円の壁

 

年商ステージが変われば、直面する課題は全く別物になります。
「今までのやり方が通用しなくなった」というのは、
時代の変化によるものだけではなく、企業規模の変化によっても顕在化します。

 

それは決して今までのやり方が間違っていた訳ではありません。
過去の取り組みがあるから今があるのです。

 

年商ステージが変わったため、
まったく新たなマネジメント手法に挑戦していかなければならなくなったのです。

 

企業の年商規模別にやってくる大きな壁を乗り越えていくためには、
ステージ毎の経営戦略が必要となります。

 

まず、年商規模が大きくなるにつれて、組織図を一新しなければなりません。
2億円と5億円と10億円では全く組織の形が違います。
では、具体的にどのように変化していくのかというと、業務の「分業化」が進みます。

 

社長が一人で全ての業務を請け負い、決裁していくのは、年商2億円が限界です。
企業規模が大きくなるにつれて、まず最初に業務が独立するのが「経理」です。
この頃は、社長の奥様や、主婦パートがメインです。「労務」もここで兼任するケースが多いです。

 

年商が5億円を超えてくると、営業本部が必要になります。
今までの組織図では、社長直下に店舗がついていましたが、
年商5億円(5~8店舗)を超えてくると、もはや社長一人では見切れなくなってきます。

 

この頃の営業本部では、人事部と商品部も兼任するケースが多く、中間管理層に一番負荷がかかります。
しっかりサポートしないと、幹部候補が辞めてしまうということも出てきてしまいますので気をつけましょう。

 

年商が8億円を超えてくると、人事の業務量が増えてきて、部署独立の必要性がでてきます。

 

人事の主な仕事は「採用」「教育」「定着」「評価」「業務改善」です。
この企業規模になると、営業本部のマネージャーが兼任してできる業務レベルではなくなってきます。
それぞれが独立しながら、且つ連動性のある仕組みを構築していかなければなりません。

 

まさに、年商8億円から10億円を突破するためは、
この人事(人財開発)の仕組み化が重要になってきます。

 

ここで人事の仕組みをしっかり構築せずに、企業規模が大きくなり続けた場合、
年商10億円を突破した段階で、組織に亀裂が入り始め、最悪の場合、崩壊の危機に陥ります。

 

年商10億円を超えてくると、商品部が独立し、
新たに、開発(業態開発・店舗開発)関連の必要性がでてきます。

 

このように、年商規模の変化に伴い、新たな役割の明確化と分業化を計画的に進めていくことが重要です。

 

では、貴社が年商10億円を突破するためには具体的に何が必要なのでしょうか?

 

それは、実際に年商10億円を突破した企業が、それまでに経験してきた道のりを直接聞き、
自社に置き換えて考えていくことが必要です。
業態に関わらず、それぞれのステージ毎の企業課題は共通しています。

 

この度は、昨年に年商10億円を突破した企業の経営者様をゲスト講師としてお招きし、
その道のりを成功事例も失敗事例も含めてお話いただくセミナーをご用意させていただきました。
http://www.funaisoken.co.jp/seminar/015698.html

 

今必要なことや、今後の方向性など、貴社の成長のためのヒントが必ず見つかると信じています。

 

是非年商10億円を突破したいと思われている飲食業経営者様にはお越しいただきたいと思います。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

石橋 恒夫 2017年3月9日

執筆者
グループマネージャー/チーフ経営コンサルタント
石橋 恒夫
プロフィール
人件費高騰時代の飲食店経営に必要な業務改善3-3/3(全3回)
外食
2016/12/16
人件費高騰時代の飲食店経営に必要な業務改善3-3/3(全3回)
  • ★人手不足
  • ★生産性
  • 人材教育・評価制度

皆さん、こんにちは
飲食店経営コンサルタントの石橋です。

 

飲食店における作業は、大きく3つに分けられるという話を最初のコラムでお話しましたが、
本日は
・正味作業(直接付加価値を生み出す作業) ・・・調理、接客、販促活動など、直接売上や粗利に直結する作業。
・付随作業(直接付加価値は生み出さないが、飲食店を営業する上で行わなければならない作業)
・・・従業員の面接・教育、衛生管理、シフト作成(労務管理)、発注・在庫管理など
の業務改善についてお話させて頂きます。

 

正味作業における業務改善のポイントは
・同じ時間で、より粗利を高める。
・同じ粗利を、より短い時間で生み出す。
という2つの考え方が基本になります。

 

では、どのように進めていけばよいのかというと、工場などの生産管理の方法に
「ECRSの原則」というものがあります。

 

E:Eliminate(排除)…なくせないか
C:Combine(結合)…一緒にできないか
R:Rearrange(交換)…順番を変えられないか
S:Simplify(簡素化)…簡単にできないか

 

日々行われている作業一つ一つを、上記の考え方を元に、上から順に確認していき、
当てはまる部分を改善していく手法です。
この生産管理の方法を飲食に置き換えて見ていきます。

 

E:Eliminate(排除)…なくせないか
そもそも、その作業の必要性は?粗利にどの程度貢献しているか?という事を見直すことから始めます。
よくあるのが、今までやってきたから、当たり前のように続けている作業です。
例えば、予約帳の写し替え、過剰なポーションセット、豊富なカスターセットの設置などです。
その作業をなくすことで、粗利減、顧客満足度低下に繋がらないのであれば、
なくす作業候補として検討するべきでしょう。

 

C:Combine(結合)…一緒にできないか
よく1way2job(ワンウェイツージョブ)などと表現したりしますが、
料理を提供した帰りに、別のテーブルのお皿を下げるなど、2つ以上の業務を一緒に行うことです。
また、毎日行う作業や、複数店舗で同じ作業をしているものを、
一度に一緒に行う(セントラルキッチン化)なども、この類に入ります。

 

R:Rearrange(交換)…順番を変えられないか
段取り上手な方は、自然と行っていることですが、意外に現場を見ているとできていないケースがあります。
時間がかかるもの、後工程が長いものから着手する、などです。
揚げ物の器を用意してからフライヤーに材料を入れるのと、
揚げている最中に器を用意するのとでは、順番が違うだけで、作業効率は変わります。
こういう細かい作業の積み重ねが、大きな時間短縮に繋がります。

 

S:Simplify(簡素化)…簡単にできないか
今行っている作業をもっと簡単にできる方法はないかを考えます。
複雑な作業を行っているが、果たしてその価値がお客様に伝わっているか?という視点も重要になります。
包丁を2回入れている工程を1回で終わらせることで、付加価値への影響などを検討していく必要があるでしょう。

 

こういった業務改善の考え方をもとに、現状の正味作業の見直しを図っていくことで、
時間短縮や生産能力の向上に繋がっていきます。

 

最後に、「付随作業」に対する業務改善のポイントは、ズバリ「仕組み化、システム化(IT化)」です。
従業員の面接や教育に関しては、過去のノウハウを蓄積し、
面接シートや教育プログラムを構築し、属人的に実施する環境を排除する事です。
人によって、採用基準が違う、教える内容が違うという事態は、
従業員の不満や離職を助長するものであり、決して効率的な作業とは言えません。
また、シフト作成、発注業務、在庫管理、伝票整理などの業務は、
出来る限りシステム化(IT化)を進めていくのが望ましいでしょう。
機械(システム)が行っても、人が行っても変わらない(むしろ質が上がる)作業は、出来る限り機械化していきましょう。
これらの投資は採用費の一部を移行させても良いかもしれません。

 

深刻化する人材不足の中、将来を見据えて、勝ち残る企業になるために、
現状の業務改善を本格的に取り組んで頂ければと存じます。

石橋 恒夫 2016年12月16日

執筆者
グループマネージャー/チーフ経営コンサルタント
石橋 恒夫
プロフィール