経営コンサルタントのお役立ちコラム | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙

船井総研入社後、食品メーカー・小売店のコンサルティングに従事。船井流の食品小売のノウハウを活かし、小売店の活性化はもとより、メーカー・卸の直販事業強化や6次産業化を専門にコンサルティングを行っています。

2020年のクリスマスケーキ商戦について
スイーツ
2020/9/02
2020年のクリスマスケーキ商戦について

■2020年末も引き続き想定されるコロナによる外出自粛と「おうち時間」の増加
 
今年はコロナの影響による、いわゆる「おうち時間」が増えて、自宅で菓子を作るニーズが高まっています。製菓の原材料でいえば、ホットケーキミックスが売れていると話題になりましたが、それ以外にも、インターネットで菓子の原材料を販売している会社に聞くと、個人向け、法人向けともに売上を伸長させているようです。
 
こうした傾向から読み取れるのは、クリスマスにおいても、宴会や会食が控えられる中、家族みんなが集まって、菓子の製造キットを使い、自宅でクリスマスケーキを手作りするような動きが例年より高まっていくということです。
 
今年は「手作り」がキーワードとなり、ファミリーでなくても、友人、知人の中で、信頼できる、関係性の濃い方たちが集まって、手作りのケーキで盛り上がるといったシーンが例年以上に増えていくと思います。製菓の原材料の売場というのは、インターネット通販とか、無印良品などでも扱っていましたが、コンビニにおいても、菓子の原材料の一部を扱う動向が出てきてもおかしくはありません。スポンジケーキと生クリームとチョコペンといった簡単なキットも販売されるかもしれません。
 
いちから全て作るのではなく、トッピングだけでも手を加えれば自作のケーキになります。それをインスタグラムなどSNSにアップすれば、自分で作って、食べて、楽しむだけではなくて、“今日は初めてケーキを作りました”と情報発信ができます。こうしたコミュニケーションがさらに活発になると思います。
 
 
■ケーキのサイズと単価について
 
2020年は外食や旅行にまわされるお金と時間が、おうちで楽しめる商品やサービス、イベントに流れています。そのため、今年の母の日や父の日、お盆などの歳時記イベントでは売上を大きく伸ばした専門店が少なくありませんでした。ホールケーキも良く売れ、買い上げ個数や単価も上がった店舗が少なくありませんでした。
 
今年のクリスマスは比較的高単価、サイズも大きめのケーキが例年よりも伸びるのではないかと予測されます
 
数年前までは少量化の傾向にありました。2人でちょうど食べ切れるサイズ、だいたい12cmくらいが一般的でしたが、8㎝くらいのさらに小さなサイズも出てきました。需要があるので、そうした小さなサイズも登場したのですが、販売する側にとっては単価が上がらないといので取り止めた洋菓子店も一部にはありました。全般的に菓子店の課題に労働環境の改善がありますので、クリスマスケーキは販売個数も大きいし、売上も上がるのですが、ピーク時の23日、24日、25日に売り切らなくてはいけません。そうなると労務環境が厳しくなるので、働き方改革が叫ばれる中で、どちらかというと、街の洋菓子店などは予定販売数量を自ら減らしてきた経緯があるのです。ただし、その分は、付加価値を高めた高単価な商品を増やして、売上と利益を確保しようとする傾向も見られます。
 
 
■冷凍ケーキ、ケーキの通販が伸びる
 
2020年は冷凍ケーキの需要も高まると思います。
 
販売する側も、購入する側も、ともに「密」にならずにクリスマスケーキの受け渡しができます。ケーキを受け取りにいく際、お店の中が混雑して「密」になる環境を避けたいと考えるニーズも高くなるでしょう。
 
ケーキを買う場として、街の洋菓子店、百貨店、コンビニが考えられますが、これまで百貨店で購入していた50代から60代後半の女性層は、コロナウイルスへの感染を最も気にされていると思います。
 
こうした方たちが、年末にかけて、百貨店での食料品の買物を控える可能性があります。そこで、百貨店も通信販売に力を入れていますが、その中で、通販に適した商品が冷凍対応のクリスマスケーキであり、商品を購入する立場からしても、混雑した売場での買物が避けられます。製造面においても、冷凍の商品であれば、ある程度は前倒して計画生産ができる有利点があります。冷凍ケーキの台頭が今年は起きるのではないかと予測しています。
 

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
中小食品メーカーはどう活用する?営業効率を上げるマーケティング・オートメーション
食品
2020/6/25
中小食品メーカーはどう活用する?営業効率を上げるマーケティング・オートメーション

■コロナで落ちた売上を取り戻すための新規販路開拓
今回のコロナショックで大打撃を受けたのは外食産業・旅館ホテル業でした。そのため、外食や旅館ホテル向けの業務用卸部門の売上はどの食品メーカー・卸も大きく打撃を受けています。
自粛解除後も中々、飲食店やホテル旅館の売上は戻ってきていません。今後も以前のような売上に戻ることを前提とせず、新規販路の開拓が目下の課題と言えるのではないでしょうか?

 

■コロナ以前からの日本の食品メーカーの構造的課題
コロナ以前から、日本の食品業界の最大の課題は生産性の低さでした。
下記の図にありますように、諸外国と比較して日本の生産性の低さは課題とされてきましたが、国内産業の中でも、食品産業の労働生産性は群を抜いて低いことが分かります。人口が減少し人件費が上がる中、
付加価値を上げるためには生産性を上げる必要があるのです。

コロナを機に訪問せずに営業するリモート営業やオンライン営業が注目を集めていますが、今回ご紹介するのは、中小食品メーカーも導入可能な新規顧客開拓のための営業効率を上げる方法「マーケティングオートメーション」の活用です。

 

マーケティング・オートメーションとは、従来人手で行ってきた潜在客の見込客化(=新規開拓)、引合いの発生から商談化までを自動で行うことができるITツールです。
マーケティング・オートメーションを導入することにより次の効果を得ることができます。

1)自社が配信するメールマガジンを、誰が開封したかがわかる
2)そのメールマガジンを開封した人が、自社のWebサイトのどのページをどれくらい閲覧したかがわかる
3)その結果、自社の顧客が抱えている課題、あるいはニーズが手に取る様にわかる
今までは「仮説」で動いていた営業活動が、これからは実際の「顧客ニーズ」に基づいて訪問先やPR内容を決定することができる様になります。

その結果、営業効率が劇的に向上し、営業訪問の“無駄撃ち”が著しく減少します。まさに営業活動の「働き方改革」を推進するための必須ツールということができるでしょう。

マーケティングオートメーションを導入することにより、マーケティング面での生産性向上やリソース不足解消といった効果が期待できます。

こうしたデジタルツールは導入しているか、していないかで勝負は水面下で決まります。

私たち船井総研では、中小企業でも導入活用が可能であり、成果を上げるためのスペックを兼ね備えたITツールのご提案をしています。
また「IT導入補助金」等を上手く活用することで、自社の持ち出しを抑えて社内のデジタル化を進めることも可能です。

アフターコロナはビフォアコロナに戻らないと良く言われますが、その1つが営業におけるマーケティングオートメーションの活用と言えます。ぜひ皆様の会社でも営業のデジタル化、マーケティングオートメーションの導入を検討ください。
マーケティングオートメーションの導入のポイントもわかる!
PC・スマホがあればどこでも受講可能!

「食品メーカー・卸向け業績が上がるセールステック導入・活用セミナー」
https://www.funaisoken.co.jp/seminar/062013
開催日:2020年7月2日(14:00~15:30)、7月14日(14:00~15:30)
2020年7月27日(14:00~15:30)、8月5日(14:00~15:30)

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
菓子店はコロナ禍とどう付き合っていくのか?
スイーツ
2020/5/14
菓子店はコロナ禍とどう付き合っていくのか?

コロナウイルスの影響を菓子店も大きく受けており、このメルマガをご覧いただいている菓子店の経営者様の多くも自店の従業員・お客様そしてご自身、経営をどう守るか緊急時の判断を迫られてきたのではないかと思います。緊急事態宣言が延長され、自粛解除後もコロナ禍は中長期化することが想定される中、現段階は緊急時の短期的な対応から、このコロナ禍とどう菓子店は付き合っていくのかを検討すべきタイミングに入っています。

 

これまでの動向を整理してみますと、

既存店    〇 新規店   ×

郊外店    〇 都心店   ×

モールSC  〇 駅ビル   ×

名簿あり   〇 名簿なし  ×

ネット     〇 リアル   ×

D    M       〇  チラシ   ×

若者向け    〇  年配向け  ×

越境EC     〇  インバウンド×

テイクアウト 〇  飲 食   ×

宅 配     〇

外 商     〇

訪問販売   〇

 

といった構造になっています。

特にECについては、3月、4月の実績は昨対比で200~300%の伸びを示す店舗が少なくありませんでした。

 

今後も外出自粛、広域での移動制限が消費者心理に影響を与え、短期的には下記の状況が続くと想定されます。

 

【短期の課題と事象】

・イベント開催、折込チラシによる集客が実施しにくい環境

・ギフト需要の縮小

・生ケーキ、朝生菓子の需要増

・EC通販需要増

・従業員の罹患回避

・工場稼働調整、商品在庫対応

 

【短期の対策】

・チラシではなく会員へのDM告知

・短期(1日~2日の)集客イベントではなくロングランでのイベント(集客の山をなだらかにし密を避ける)

・SNS(Instagram、twitter、LINE@)での告知

・オンラインでのお菓子作り体験会

・オンラインでのVIP客向け新商品(季節菓子)お披露目&シェフによる説明

・店長会議をはじめ部門長会議はオンライン(ZOOM会議)へ移管

(移動コスト、3密回避へつながる)

 

これら短期的な事象への対応と共に、自粛が長期化したことから消費者の生活防衛意識と、景気停滞感は更に高まりを見せているため、5月以降は更に消費者の価格への意識は高まりを見せると思われます。

 

郊外店など短期的に業績が良い店やコロナの影響が大きく出ていない店もあるかと思いますが、中長期的な課題としては

 

①デジタル活用による生産性改善

・スマホでの事前注文サービスの導入

(paypayでは6月より事前注文サービスpaypayピックアップのサービス提供開始を予定)

・顧客データの取得・分析を行い需要予測、商品開発、販促へ活用

・アナログ業務の自動化・デジタル化

(売上管理、伝票処理、日報、在庫管理など)

・販促のデジタル化(会員ポイント制度、SNS、アプリ)

②販路の精査

・自社の勝ちパターン(強みがある)販路を残し、それ以外は撤退

③事業の多角化、販路の多角化

・M&Aなども踏まえたアフターコロナ後の最適な事業構造の検討

・観光土産の販路としては道の駅、サービスエリアの強化が重要

少なくとも2020年の夏~2021年の春までは観光需要の回復は限定的で、回復が見られるのは「マイカー移動×60分~90分圏内」の近県エリアの観光・外出が想定されます。そのため、道の駅や直売所、サービスエリアでのお土産需要が例年以上に高まると想定されます。

・ECの引き続き強化

 

刻一刻と状況が変化していきますが、時流に適応し良い方向へ進化するチャンスとして捉えて緊急時の対応とともに短期施策、中長期の施策を検討していきたいものです。

 

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執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
食品業界におけるコロナ禍の新規営業
食品
2020/5/01
食品業界におけるコロナ禍の新規営業

新型コロナウイルスの影響により2020年上期の国内・国外の商談会や展示会は軒並み中止や延期となりました。2020年下期の展示会や商談会の開催についても現時点では不透明要素が高く、仮に開催されたとしても例年と比べて出展社、来場者とも減少が見込まれるのではなでしょうか。

 

既存得意先でも在宅勤務や感染リスク考慮の為、訪問し対面での商談を行いづらい状況です。

 

コロナ以前では、

・「顔を見ずの商談には誠意を感じない」

・「営業担当者の顔を見ると安心感がある」

・「商材がビデオ会議で説明するのに適していると思わない」

 

といった理由が営業担当者に訪問してほしい理由でしたが、現在ではこれらの「オンライン商談をやらない理由」よりも感染リスク回避の視点やリモートワークの浸透により、積極的に導入・対応する企業が増えてきています。

 

また飲食業やホテル・旅館などが営業自粛により外食向けの食品卸は大きく打撃を受けていますが、これにより地方の食品卸の淘汰が加速され、地方の外食業や食品製造小売や宿泊業者はオンラインでの商材発掘と発注を選択せざるを得ない環境がより広がると予想されます。

 

これらの状況下、食品業界においてもコロナ以前より営業活動のデジタル化に取り組む企業の成長性は高かったですが、アフターコロナでは更に「BtoB・EC」「オンライン商談」の導入が加速し、対応できる企業のみが生き残ると予測されます。

 

これまで主流であった

「リアルの展示会・商談会での新商品紹介や新規取引先発掘」→「試食」→「サンプル送付」→「リアルでの商談」→「成約」といったプロセスから

「オンラインでの新商品紹介・新規取引先発掘」→「サンプル送付」→「オンライン商談」(「必要に応じてのリアルでの商談」)→成約

といった商談プロセスをとる企業が増えていくと考えられます。

 

コロナ収束後は、コロナ前の世界には戻らないとよく言われますが、食品業界におけるコロナ後の新たな世界の1つは営業のデジタル化が急速に進むことと言えそうです。

 

リモート勤務の導入やオンライン商談、マーケティングオートメーションの導入が日本でも必要に迫られてきました。

 

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