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経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
欧州と日本の食メーカーの利益率の違いは価値観の違いだけ
食品
2016/10/27
欧州と日本の食メーカーの利益率の違いは価値観の違いだけ

本の食品製造業の平均営業利益率は大手50社4.4%。
一方アメリカでは12.0%、イギリス11.5%、フランス16.0%と
利益率に大きな格差があります。

 

この違いは各国における流通構造の違いも当然ありますが、
一番の違いは外部環境ではなくメーカー側の「価格と価値」の考え方の違いがあります。
これは中小製造業でも同じ傾向です。
 
あるアンケートによると、価格・品質・セールス・アフターサービスの4つの要素のうち、
日本企業が重視するのは、
①価格
②品質
③セールス
④アフターサービス

の順ですが
 
欧州企業は
①品質
②セールス
③アフターサービス
④価格の順

という結果が出ています。
 
要するに、利益率の低い日本企業は、価格を重視し、
欧州企業は、品質=価値を最重要視する
という明確な価値観の差があるのです。
 
ではなぜこのような価値観の差が出ているか。
それは、海外の食品流通は日本のように商社や卸機能がひくく、
自ら製造し自ら消費者に届けるという製造小売(SPA)のビジネスモデルが
日本より発達していることがあげられます。
 
今後日本の食品メーカーは大手流通をメインターゲットにしていると
大手の波に飲み込まれ、更に利益率の低下が懸念されます。
特に年商100億円以下の食メーカーは直売販路の開拓を進め、
トップラインの売上を目指すよりも本当に付加価値の高い商品を消費者に
自ら提供していく直売比率のアップが急務です。
 
海外と比較しても直売比率を高めることが持続成長のキーになることは明白です。
直営店や通販など直売部門で目指す営業利益は15%。
仮に年商50億円で直売比率が30%とすると、
卸部門の営業利益率が5%としても、利益貢献率は50%を超えます。
更に売掛金が減少し、キャッシュフローも安定します。
 
自社の強み、ものづくりのこだわりや魅力を消費者に伝えるためにも
直売強化は必須になってきています。
 
10億円以下は直売比率50%、100億以下は30%を目指しましょう。

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
2020年までに菓子・スイーツ業界が取り組みたいこと
スイーツ
2017/11/10
2020年までに菓子・スイーツ業界が取り組みたいこと

今日の菓子・スイーツ業界に限らず国内マーケットを取り巻く環境として、
「人口減少、少子高齢化」はこれからますます深刻化していきます。
2020年の東京オリンピックまでは国内経済は比較的安定するという予測が出ていますが、
1年後の2019年10月には消費税増税が待っています。
何より、2020年以降も持続的成長を続けるためにも、
この1~2年が非常に重要なタイミングとなります。

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
地域の菓子店にチャンス到来!土産菓子市場の変化
スイーツ
2017/3/09
地域の菓子店にチャンス到来!土産菓子市場の変化

地域の菓子専門店にとっては人口減少や人材不足、
コンビ二スイーツ等、厳しい外部環境が続いていますが、
そんな菓子専門にとって明るいニュースは土産菓子マーケットにおいての
製造所固有記号の法改正と、お土産菓子にも専門店と同様の質の高い菓子が
求められるようになっているということではないでしょうか?

 

これまでは土産菓子業界においてはどこで作られたかわからない商品が
「ご当地のお土産」として売り場の主役の座を占めてきましたが、
2016年4月1日に食品表示法が施行され、製造所固有記号制度が原則廃止となりました
(2020年まで移行期間)。
 

今まで○○土産として販売されてきた菓子が、
製造者住所に他の都道府県名があったとしたらどうでしょうか?
いくらパッケージなどで「○○土産」を強調しても、さてどうでしょう?
お客様は「ご当地の土産」として買ってくれるでしょうか?

このように製造所固有記号制度の法改正により、
地域密着の菓子店にとってはチャンス到来と言えます。
 

また、観光も団体旅行から個人旅行へシフトする中で、
土産菓子のパーソナル需要が拡大しています。
 

今までのいわゆる定番土産ではなく、自ら見つけた地元で人気の商品や
そこでしか買えないご当地限定品を探して購入する傾向が顕著になっています。
土産菓子にも、日持ちよりも専門店並みの高いクオリティーを求める傾向、
より地元らしさという特徴を持つ商品が求められてきています。
 

そのため、各地で地域密着型の菓子専門店が土産市場に参入する
ケースが増えてきています。
人口が減少する中、地域密着型の商売だけでは、
今後事業を継続していくことは難しいと考えられますので、
ぜひこのチャンスを活かし、観光土産市場参入を検討されることをおすすめ致します。
 

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
お土産市場が変わる!?製造所固有記号制度改正がもらたす土産革命
スイーツ
2016/8/25
お土産市場が変わる!?製造所固有記号制度改正がもらたす土産革命

「お土産が売れなくなってきている」
 
これは全国的に駅やSAなどのお土産を販売している店舗で起きている現象です。
この売上減少をもたらしているのは客単価の減少です。
これまでお土産市場と言えば
1000円価格帯の箱菓子が2箱、3箱と同時買いされるのが当たり前でした。
 
しかし、時代が変化し、
核家族化や近所付き合い、親戚付き合いが疎遠になり、
お土産を贈り物として購入する人たちが減少しております。
お土産は贈り物需要から自家用需要へと変化しており、
売れる商品も箱菓子からスイーツへと変化してきています。
賞味期限の短い商品や冷蔵・冷凍菓子のマーケットが急拡大しています。
 
さらに、この変化を加速させるのが
今年4月に施行された製造所固有記号制度の改正です。
現在は更新期間に当たりますが
2020年の完全移行後の市場の変化に今から対応しておく必要があります。
 
消費者の嗜好が変化し、制度も変化する今後のお土産マーケットで
キーワードとなるのが「ブランド」です。
 
そしてそのブランドを育て上げる手段として
「お店」という価値(情報)の発信拠点が非常に重要となります。
 
マーケットの変化を正しく把握し、
時流に適応した戦略を知りたい方はこちらのセミナーにご参加ください。
⇒ (セミナーは終了いたしました)

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
脱チラシ販促!集客好調な小売店のやっていること
スイーツ
2016/7/12
脱チラシ販促!集客好調な小売店のやっていること

チラシの反響が落ちている、費用対効果が合わない、集客できないので他の有効な集客施策を知りたいとお考えの方も多いのではないかと思います。
今回は、チラシ販促をやめても集客好調な小売店の取組をご紹介します。
 
ポイントをまとめると下記のようになります。
 
ポイント1.再来店誘導のルーティン化
繁忙期に次回店を促す手配りチラシ・クーポンの配布など、再来店販促をルーティーンで実施できているでしょうか?
これらができていない中で、集客が良くないということはできません。
 
ポイント2.マーケットサイズの付加(需要動機別アイテムの付加)
菓子店のケースでは、コーヒーや蜂蜜、ベーカリー、ジェラート、かき氷、スムージー、ヨーグルトなど菓子以外のアイテムを付加することで、来店動機を増やしている店舗は集客好調です。
 
ポイント3.教室・体験イベントの実施
お菓子づくり教室やコーヒー教室などに加え、地域の企業とコラボで、ワイン教室、ガーデニング教室、フラワーアレンジメント、英語でお菓子づくりに挑戦などを実施することで、新たな客層の付加に成功している小売店は集客好調です。
 
ポイント4.フォトジェニックなカフェメニューの付加
かき氷やデセールなど、お客様が誰かに見せたくなる、ついつい写真を撮りSNSに掲載したくなるようなフォトジェニックなカフェメニューを付加している店舗はSNSで口コミが拡散され、集客に成功しています。
 
ポイント5.食べログなどグルメサイトを活用したWEB集客
同じくカフェを併設している店舗は、食べログなどグルメサイトを活用したWEB集客に取組むことで、折込チラシではリーチできなかったお客様の集客に成功しています。
 
このように基本的な取組事項である再来店促進の販促と、WEB集客、さらにはカフェメニューで目玉商品をつくり、SNSでの口コミ促進といった取組を行っている店舗が総じて集客好調です。
皆様の店舗でも取組める点から実施いただけますと幸いです。
 

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール