経営コンサルタントのお役立ちコラム | 船井総研 フードビジネス支援部

経営コンサルティングの船井総研 フードビジネス支援部
チームリーダー / シニア経営コンサルタント
小林 耕平

入社後30業種以上のコンサルティングに携わった後、宅配・ケータリング業や惣菜業・テイクアウトなどの中食領域のコンサルティングに従事。現在、50名近いフードビジネス支援部のなかでもトップクラスの支援企業数、支援先業績アップ実績を持ち、部内最速で中食部門のチームリーダー及びチーフ経営コンサルタントに昇格。赤字企業のV字回復に向けた即時業績アップから、年商数十億、数百億円企業の次代の戦略作りまで、成功確度の高いコンサルティングには定評がある。

2019年デリバリー業界の動向に対する5つの対策
宅配
2018/12/12
2019年デリバリー業界の動向に対する5つの対策

今年も残り半月ほどとなりましたが、

2018年はデリバリーに携わる企業にとって大きな変革の1年になり、

明暗もくっきり分かれたようです。

 

今年の成功した企業のルールを、

キーワードを振り返ると、

 

・デリバリー付加からデリバリー業へ

・増大する店舗コストの吸収

・人手不足対応型モデルへの転換

・デジタルシフト

・EC化⇒実店舗による顧客接点

 

の5つになります。

 

近年、デリバリー業界においても、

ポータルサイトやFCの台頭が顕著です。

 

特に昨年から今年にかけて、

 

①モバイルの最適化

②狭域化

③サポート機能の拡張

 

などに向けて、各社アライアンスの強化を進めており、

今後ますますプラットフォームの商流売上は伸びるでしょう。

 

一方で検討しなければいけないことは、

こういった企業とどう差別化するのかということです。

 

今年特に業績を伸ばされた企業の特徴として、

既存店へのデリバリー付加(事業年商3,000万円)から、

デリバリー専門店(事業年商1億円以上)へと移行があります。

 

今後軽減税率も含めて増える需要に対して、

専門的な商品・サービス力と生産能力を持って対応することで、

既存店付加で取り組む会社と差別化しようという発想です。

 

この専門店への移行のなかで、

特にこの採用難のなかで増大する採用や定着へのコストについて、

店舗単位でどう対策するのかという部分はしっかり検討しなければいけません。

 

こういった店舗コストの増大を吸収し、

しっかり収益性の高い事業・店舗へと成長させるなかで、

今年成功されている企業の取り組みは1拠点売上の最大化です。

 

この損益分岐点を大きく離すための売上アップの対策として、

これまでの主力のビジネスモデルを軸に、

新規事業のタネをしっかり育成し伸ばすことが重要になります。

 

ある企業向けオードブルに取り組まれていた会社では、

企業顧客からのニーズに対応し、

弁当やケータリング、寿司などを販売することによって、

1顧客売上最大化につなげ、単店売上も4億円以上に成長されています。

 

上記のような1拠点売上最大化に取り組むなかで、

当然人手不足はより顕著になってきます。

 

この人手不足に対して、採用力強化だけでなく、

省人化対応によって少数人員でも運用可能なモデルへの転換が急務になってきています。

 

特にデリバリー事業において人手不足対応が必要なことは、

 

①厨房の機械化による調理業務の平準化・効率化

②事務作業のデジタル化による人為作業の圧縮

 

の2点です。

 

この省人化モデル転換に早期から投資を掛けて取り組まれた会社は、

今年も順調に売上を伸ばし続けられている傾向にあります。

 

そのなかでも特に事務業務のデジタル化は重要なテーマになります。

 

今後、フロントサイドでは受注・決済のモバイル化や顧客接点のオンライン化が進むなかで、

顧客とのコミュニケーションでエンゲージメントの向上は、

蓄積されたデータをどう活用するのかという部分で大きく差が付きます。

 

したがって、デリバリー業においては、

 

①顧客接点

②バックヤード

 

それぞれで、アナログ対応からデジタル対応へとシフトする必要があります。

 

上記のような顧客接点でのオンライン化が進み、

デリバリーの購買もEC内で完結するようになると、

揺り戻しでよりリアルな場での顧客接点作りへの需要が高まります。

 

この点、今年デリバリーの売上を大きく伸ばした会社の施策として、

テイクアウトショップ等の出店がありました。

 

ある会社では、焼肉弁当のテイクアウトショップをSC内に出店し、

店舗顧客に対してデリバリーサイトへの誘導を行ったところ、

デリバリー売上は出店前の約4~5倍程度まで伸長しました。

 

特にデリバリーの場合は無店舗・ECで完結するビジネスモデルですので、

こういった実店舗での顧客接点作りが大きな差別化要素となります。

 

こういった需要に対する対応も、しっかり検討していきたいところです。

 

いずれにしても、

2018年、2019年とデリバリー業界にとっては大きな転換期となり、

これまでの業界の常識に従っているだけでは市場に取り残されることになります。

 

来年への準備はすでに始まっていますので、

今回記載させて頂いたような成功企業の取り組みに学び、

先手で対策を進めて頂ければと思います。

 

 

◆小林へのお問い合わせ・ご相談はこちらから

https://www.funaisoken.ne.jp/mt/funai-food-business/soudan-delivery-inquiry.html

 

 

執筆者
チームリーダー / シニア経営コンサルタント
小林 耕平
プロフィール
今年デリバリーで業績を伸ばした企業の3つの取り組み
宅配
給食
2018/11/05
今年デリバリーで業績を伸ばした企業の3つの取り組み

皆様こんにちは、船井総研の小林です。

 

年末も近づき、今年も残りわずかとなって参りましたが、

今年も数多くのデリバリーモデル企業が誕生しています。

 

そのなかでも特に業績を飛躍的に伸ばした企業の傾向が、ここ数年少し変化しています。

 

大きくは、

①宅配専門店の出店

②人手不足対応型モデルへの転換

③マルチチャネル・ブランド展開

の3つのパターンに大別されます。

 

デリバリーの市場自体は成長しているなかで、各企業様への注文も増加傾向にあります。

 

この増大する需要に対して、これまでのように実店舗業務の傍らで対応するのではなく、

宅配業務専門の店舗や厨房を構築されている

会社様は順調に業績を伸ばされています。

 

例えば、今年セミナーでも登壇頂いた秋田の焼肉企業様では、

2年前に宅配専門店を出店し、今期既に宅配部門年商1億円に到達されました。

 

また、来年2月にセミナー登壇頂く島根の企業様では、惣菜などの店舗事業から撤退し、

宅配専門店として年商2.6億円まで業績を伸ばされています。

(セミナー詳細はこちら

 

宅配専門店として業績が伸びてくると、他の店舗事業同様、人手の確保が

課題になります。

 

ただ、この採用難の時代に人手確保を前提とした業態の開発はリスクですので、

できるだけ少ない人員で業務を運用できる仕組み作りが必要になります。

 

例えば、佐賀の仕出し企業様では、当初1拠点で年商2.8億円から2年間で

年商3.6億円まで売上を伸ばされました。

 

一方で、厨房内の生産性アップに成功し、従業員数は減少し、全体の労働時間も

5%以上の削減、当初赤字だった状態から2年間で2,500万円以上の利益を残す

までに成長されました。

 

上記でご紹介した企業様のように、宅配専門店の出店⇒人手不足対応型モデル

への転換のステップを踏むことによって、拡大する需要対応のための生産能力アップを

既存の従業員数で実現している企業は、売上・利益ともに順調に業績を伸ばされています。

 

既存の領域、店舗での売上アップが進むと、いずれ頭打ちとなるタイミングが来るため、

今後はこの頭打ちに備えた次の領域の開発についても取り組みを

進めなければいけません。

 

例えば、先日クリニックで訪問させて頂いた沖縄の企業様では、弁当宅配に加え、

ケータリング、寿司宅配など複数の事業に取り組み、1拠点で年商4億円まで伸長。

 

考え方としては非常にシンプルで、企業顧客向けのオードブル、弁当宅配から

デリバリー事業をスタートし、寿司、ケータリングなどの需要に対応する

ためにブランドを構築された形です。

 

こういった企業様のように、同一顧客からの需要に対応する

マルチブランド展開によって、新たな売上を確保するパターンも

増えてきています。

 

また一方で、東村山の焼肉店様では、弁当宅配ブランドを展開する傍らで、

SCのテイクアウト専門店をオープン。

 

初月から950万円の売上を達成するなど順調なスタートを切りましたが、

このショップ経由でデリバリー売上は4倍以上まで伸ばすことに成功されました。

 

こういった企業様のように、実店舗との連動などマルチチャネル展開によって、

デリバリーを中心とした中食事業のスケールを目指す企業様も徐々に出てきました。

 

人手不足はますます顕著化し、地方間格差もますます拡大、

デリバリーを中心とした中食業界ではCVSやプラットフォーマーが

メインプレイヤーとして台頭するなど、既存のプレイヤーにとっては厳しい

時代に入ってきます。

 

こういった状況のなかでも、時代の流れや経営環境を踏まつつ

永続的に増収増益を実現するために、

 

①宅配専門店化

②人手不足対応型モデルへの転換

③マルチチャネル・ブランド展開

 

は、改めてご検討頂ければと思います。

 

◆小林へのお問合せ・ご相談はコチラへ

http://funaisoken.ne.jp/mt/funai-food-business/soudan-delivery-inquiry.html

 

執筆者
チームリーダー / シニア経営コンサルタント
小林 耕平
プロフィール
細分化する中食市場の業態開発で、今後考えるべきこと
宅配
2018/10/22
細分化する中食市場の業態開発で、今後考えるべきこと

“Uber Eats”が展開エリアを拡大するなど、
ますますデリバリーなどの中食が自宅の夕食市場を席捲し、
“夜マック”や“夜サブ”などファーストフード業態による夕食強化の動きも活発化しています。
 
一方、惣菜関連市場の主要プレイヤーである大手CVSチェーンでは、
夕食マーケットの取り込みによる更なる売上底上げを目指し、
売場の改善や物流機能の見直しを本格的に進めています。
 
こういった動きによって既存のプレイヤーは苦戦を強いられており、
惣菜や持ち帰り弁当店の大手チェーンも減収減益が続いています。
 
そんな厳しい環境にある持ち帰り弁当店業態で、
9年間にわたって増収・増益を実現されている会社があります。
 
この会社が成功されたポイントとして、
1) 店舗とデリバリーのハイブリッド店舗
⇒デリバリー事業併設による1拠点売上最大化。リアル店舗を集客(認知拡大)及び商品受け渡しの拠点として活用し、デリバリーの売上アップ、効率化を推進。
 
2) 店舗・予約管理システムの導入
⇒受注・製造・顧客管理にかかる業務フローを一元管理できるシステムを導入。原価管理や仕入れ等とも連動しており、店舗業務の圧縮に加え、誰でも管理できる再現性アップに寄与している。
 
上記2点が挙げられます。
 
特に1)について、
グローサラントによる内食+外食業態の誕生や
ミールキットの調理簡便化による中食化などに象徴されるように、
今後、外食、中食、内食の棲み分けの意味はどんどん薄くなり、
チャネルをクロスオーバーした業態が増えてくるでしょう。
 
特にデリバリー業では、物流効率化のためのテイクアウト強化や、
集客・受注拠点としての小型店開発などに取り組む企業も増えています。
 
こういった状況も踏まえながら、
今後の業態開発に取り組んで頂ければと思います。
 

執筆者
チームリーダー / シニア経営コンサルタント
小林 耕平
プロフィール
宅配・仕出し店の事務業務効率化に向けた脱・アナログ対応
宅配
2018/9/28
宅配・仕出し店の事務業務効率化に向けた脱・アナログ対応

皆様こんにちは、船井総研の小林です。

 

成長期にあるフードデリバリー業界のなかで、

増加する注文に対応するための生産能力アップに向けた、

厨房効率化・機械化に取り組まれている会社様は非常に増えています。

 

一方、

受注情報は未だに紙の注文用紙を使用し手書きで管理...

伝票や厨房への指示書への転記で二度手間、三度手間...

厨房では職人が仕込み・当日調理数を電卓で再計算...

配送ルートは地図に書き込み、配送時には現金の授受で接客時間が増大...

注文顧客へのDM発送時には紙の注文用紙を引っ張り出して、

ラベル印刷用に打ち込むため一日仕事...

 

こういった対応のなかで、事務業務の負担がどんどん増大している会社様も

多いのではないでしょうか?

 

宅配・仕出し店における業務プロセスは、

受注⇒製造⇒配送・納品⇒顧客フォロー

に分かれます。

 

この業務プロセスにおいてアナログ対応による業務量の増大や二度手間を減らすだけで、

生産性アップに向けた大きな効率化につながります。

 

例えば以下のようなポイントが挙げられます。

 

  • 受注

①入電工数削減のためのWeb受注促進

②受注情報のシステム管理

 

  • 製造

①システムから伝票・厨房指示書を自動発行

②仕込み・当日調理数量もシステムからモニター表示

 

  • 配送・納品

①クラウド会計システムとの連携で請求書は自動発行

②物流システムとの連携で配送ルートは自動設計

 

  • 顧客フォロー

①システム管理された顧客情報を様々なセグメントで自由に引き出し

②マーケティングオートメーションツールとの連携でアフターフォローの自動化

 

こういった事務業務を効率化できるデジタルツールの使用し、

さらに自社の基幹システムとの連携することで入力などの手作業を

ワンストップ化することによって、

大きな事務業務の効率化を図ることができます。

 

システムの話になると、

「コスト的にうちの会社の規模では、まだそこまでは必要ないかな」

という経営者の方も多いのですが、

実はこういったシステム活用をされているクライアントの多くが、

年商1~10億円の比較的小規模の会社様です。

 

こういった分野に詳しくないということを理由に、

心理的な抵抗感がある分野でもありますが、

今後の生産性アップに向けこういった事務業務のデジタル化についても

積極的に取り組まれてみてはいかがでしょうか?

 

また、11月6日(大阪会場)、12日(東京会場)に、

東京の仕出し店として年商13億円を誇る魚伊三さんをお招きし、

宅配・仕出し店の効率化に向けたセミナーを開催いたします。

 

そのセミナーのなかでも事務業務の効率化に向けたシステム活用について、

詳しく説明させて頂く予定ですので、ご興味のある方は是非ご参加頂ければと思います。

 

◆小林へのお問合せ・ご相談はこちらから

https://www.funaisoken.ne.jp/mt/funai-food-business/soudan-delivery-inquiry.html

 

 

執筆者
チームリーダー / シニア経営コンサルタント
小林 耕平
プロフィール