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仕出し店・弁当宅配専門店×人手不足対応モデル
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2019/7/31
仕出し店・弁当宅配専門店×人手不足対応モデル

いつも本コラムをご愛読いただきありがとうございます。

船井総研の小林拓人です。

 

今回は「仕出し店・弁当宅配専門店×人手不足対応モデル

というテーマについてお伝え致します。

 

 

 

人手不足問題は仕出し店・弁当宅配専門店のみならず、ほぼすべての業種に共通した課題です。

 

4月に2018年度の「人手不足倒産数」が過去最多の400件と発表され、人手不足の重みがより顕著になってきました。

倒産件数

 

またその内訳をみると、代表者や幹部役員の死亡、病気入院、引退などによる「後継者難型」が269件と割合としては一番高いものの、人手確保が困難で事業継続に支障が生じた「求人難型」は前年対比262%と目を引きます。

内訳

 

人手不足倒産…とまではいかないものの、この人手不足問題への対応方法は各企業様々で、

『多種多様な働き方の提示』『シニア世代の雇用』『外国人実習生の受け入れ』といった労働力を確保するというものや

『ビジネスモデル転換』や『RPAツール導入といった設備・ソフトへの投資』といった生産性を上げて必要労働力を下げるといったものがあります。

 

では、仕出し店・弁当宅配専門店が行うべき人材不足対策は何なのでしょうか?

 

それは厨房の「コックレス化」です。

 

◆なぜ今、コックレス化なのか

先述の通り、人手不足問題は業種関係なく共通した課題です。

しかし、仕出し店・弁当宅配専門店の場合、他の業種と違う独自の問題を抱えています。

それは「料理人」という特別な技能を持っている人材の存在です。

 

外食店舗や仕出し店、高級宅配弁当専門店様の方々から「料理人不足」に悩まれてるというお声を耳にします。

 

料理人の高齢化が進み、退職者数が増加しているのにも関わらず、新しい料理人が採用できない……。

料理人の従業員数が減少していっているのは全国の企業様で見られる傾向です。

そして、この傾向は止まることなく続いていき、このままでは「自社の味を後世に残す」ことができなくなってしまうのです。

 

そのため、この料理人依存体制からの脱却、「料理人不足問題」に対応するために行うこと、それがコックレス化」です。

 

◆コックレス化とは

コックレス体制とは「cook less」つまり特殊な調理技術の無いパート・アルバイトでも調理できるような体制のことです。

 

現場のオペレーションはパート・アルバイトに任し、料理人の方はその知見を活かし商品開発や人材育成に時間をかける、これがコックレス化の目指す形です。

 

このコックレス化の動きは外食企業が特に盛んで、

セントラルキッチンを設立し、ほぼ調理済みのアイテムを各店舗に配送することで

現場ではスチコンや湯銭で再加熱するだけとオペレーションを簡略化しパート・アルバイトの方々のみでも調理ができるという体制をとられている企業が多くあります。

 

 

◆コックレス化に向けて

仕出し店、高級宅配弁当専門店のコックレス化へのステップは下記のようになります。

 

1)商品アイテムの把握

2)設備導入

3)レシピの明文化

4)マニュアルの作成

 

この4つのステップでコックレス化が可能となります。

 

今後、「人手不足に対応するため」「ウチの味を残していくため」

そのための対策としてコックレス化はとても有効な施策です。

 

一度、ご検討してみてください。

 

船井総合研究所 小林 拓人

執筆者
小林 拓人
プロフィール
『超 人手不足時代』を勝ち抜くための手法とは
宅配
2019/7/06
『超 人手不足時代』を勝ち抜くための手法とは

いつも本コラムをご愛読いただきありがとうございます。
船井総研の小林拓人です。

 

 

 

◆最低賃金の上昇

6月に政府により「骨太の方針」が閣議決定されました。

この中に盛り込まれたのが最低賃金1,000円の『早期実現』です。

 

これを受けすでに厚生労働省は過去3年と同じく3%の引き上げを検討しており

これにより現在の東京都の最低賃金985円から、初めて1,000円を超えることになるのは

ほぼ確実と言われています。

(引き続き毎年3%引上げなら2023年には全国加重平均で1,013円、東京だと1,141円となる)

図1

 

 

 

◆正社員・P/A依存型マンパワーモデルからの脱却

これまでに人手不足の背景を受け

正社員からP/Aへの業務移乗を行い、正社員比率の低い業務体制をとられた

企業様は多いかと思います。

 

しかし、この最低賃金引上げにより人件費は年々重くなり、

そしてさらにその圧迫度合いは増加していくことは間違いありません。

 

また、これに併せて

・メガトレンドである労働人口減少による『人手不足

・政府方針の『働き方改革』への適応

といった避けられない問題があります。

 

それらのような時代の流れを踏まえて

もう一度自社の業務体制をしっかりと考え直すタイミングではないでしょうか。

 

正社員・P/A依存型マンパワーモデルからの脱却

これを今後のキーワードとして捉えた時

取り組むべきことは以下の2つです。

 

設備・ツールによる省人化の実現

新たな人材獲得の模索

 

 

 

◆設備・システムツールによる省人化の実現

弁当製造の場合、場別に業務を捉えると

「製造」「事務」「配送」の3つに分けられ、

またそれらを関単にフローでまとめると

下記のようになります。

フロー

◇事務・配送について

「事務」「配送」での省人化を目指すのであれば

システムを用いることで解決できます。

 

注文管理~配送までを一元管理できるシステムを導入することで

これまで工程ごとに別のスタッフが

同じような作業を繰り返し行うという作業を

1回の入力作業でシームレスに最後まで自動的に、

そしてミスなく行えます。

 

また、最近では

MA(マーケティング・オートメーション)、

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)

といったツールを用いることで作業をより効率的に行う企業様が

増加しています。

 

 

◇厨房について

「厨房」の省人化に関しては

真空包装機やスチームコンベクションといった機材の導入が効果的です。

 

ただし、機材を導入する上で欠かせないのは

商品の均一化のため、商品をレシピ化し

誰もが同じ商品を作れるようにしなくてはならないことです。

 

 

上記2つに共通するのは先行投資が必要であるということです。

これに壁を感じ、導入を断念する企業が多くいらっしゃいます。

 

しかしながら、先述したようにマンパワーで業務を行う時代は

終わりを迎えつつあり、先を見越した決断が必要であることは間違いありません。

 

 

 

◆新たな人材確保の模索

先ほど省人化についてご紹介しましたが

省人化の体制を整えても最低限の人材は必要です。

 

しかし『人手不足』の背景から通常の採用で

人材を確保するのはどんどん難しくなっていきます。

 

そこで考えていかなければならないのは

新しい人材確保です。

 

具体的には以下の2つです。

・外国人実習生の雇用

・障がい者の雇用

 

これらに関しては

今後のコラムでしっかりと掘り下げますので

そちらをご参考にしていただければと思います。

 

 

 

 

今回のまとめとしては

先をしっかりと見据えて

より早く『正社員・P/A依存型マンパワーモデルからの脱却

を行えるかが重要になります。

このタイミングで自社のあるべき姿、業務体制を考えてみてはいかがでしょうか。

 

船井総合研究所 小林 拓人

執筆者
小林 拓人
プロフィール
外国人技能実習生受け入れ時の準備とは
外食
宅配
給食
人材
2019/9/19
外国人技能実習生受け入れ時の準備とは

いつも本コラムをご愛読いただきありがとうございます。

船井総研の小林拓人です。

 

今回は「外国人技能実習生受け入れ時の準備とは」というテーマについてお伝え致します。

 

これまでのコラムで記載されていますように、人手不足は業種関係なく大きな課題となっています。そのため、人手確保のため

外国人技能実習生の受け入れを検討していらっしゃる経営者様が多くいらっしゃり、

受け入れのご相談が多数ございます。

 

しかし、検討はしている一方で

「文化が違うけど大丈夫なの?」

「言葉の問題は?」

「受け入れるとなると、どんなことをすればいいの?」

という不安から、なかなか受け入れを決断できない経営者様が多数いらっしゃることも事実です。

 

今回のコラムでは、そのような経営者様に向けて外国人技能実習生の受け入れの際に必要な準備として

何をすればいいのか制度上必要なものを除いて具体的にお伝え致します。

 

 

 

◆衝突を避けるための準備

「外国人実習生」「技能実習生」「実習生」とも呼称される技能実習生ですが、

『外国人』『技能実習生』といったフレーズから、

社長をはじめスタッフの方々は身を構えることがほとんどです。

その不安な気持ちが「スタッフ―実習生間の衝突」を生み、

労働環境の悪化へと繋がっていくことになります。

 

それを避けるために外国人技能実習生の受け入れの際にまず行うことは、

経営者含め従業員全員が『受け入れ予定者の出身国の理解』をすることです。

 

自分の想像が及ばない事柄に対して人は皆不安に感じるものです。

逆に言えば、想像、理解が進むと不安は薄れていきます。

 

例えば、海外に行ったことのある方は受け入れ予定の出身国に行った経験がなくとも、不安に感じることはほとんどありません。

その理由は、海外という異文化を体験したことにより、日本との言葉・宗教・慣習・国民性のギャップを知っているからに他なりません。

 

現場の衝突を避けるためにも

①宗教

②挨拶程度の言葉

③国民性

④独自の礼儀・慣習・マナー

 

最低限これらの項目は、スタッフ達に理解していただくことが必要となります。

 

 

 

◆円滑に業務を進めるための準備

円滑に業務を進めるにあたり障壁となるのが、

皆さんが一番懸念されていらっしゃる『言葉の問題』です。

 

実習生の方々は日本語研修として現地で数か月、日本で1か月、日本語の勉強をされています。

しかし実際のところ、完璧に日本語をマスターされてされることはほとんどなく、

ひらがな・カタカナが読める、挨拶ができるぐらいのレベル感がほとんどです。

 

そのため、円滑に業務を進めるためには『日本語を排した環境の構築』が必要となります。

 

具体的には

・教育方法を紙媒体マニュアルから動画マニュアルへ変更

・動画マニュアルをどこでも見れるよう環境整備

・定物定置の実施、配置マップを作成し色・記号で住所決め

 

まずはこの3点の準備から始め、極力日本語を使わない環境を整備してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

最後に定性的な話となりますが、

これまで多くの受け入れ現場を見てきましたが

最初こそ戸惑いや不満があるものの、数か月後にはスムーズに業務が行われるパターンがほとんどでした。

また、実習生を受け入れたことによって現場の雰囲気が明るくなった、というのもよくお聞きする話です。

 

 

外国技能実習生の受け入れを考えられており、もしご不安ならお気軽にご連絡ください。

執筆者
小林 拓人
プロフィール
【2019年最新版】HACCP義務化! HACCP義務化に関する誤解
外食
宅配
食品
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一次産業
2019/10/25
【2019年最新版】HACCP義務化! HACCP義務化に関する誤解

いつも本コラムをご愛読いただきありがとうございます。

船井総研の小林拓人です。

 

今回は「【2019年最新版】HACCP義務化! HACCP義務化に関する誤解

というテーマについてお伝え致します。

 

2018年6月13日、食品衛生法が改正され、

原則としてすべての食品等事業者に

HACCPに沿った衛生管理の実施』が求められるようになりました。

一般的に言われている『HACCP義務化』です。

 

HACCP義務化の法律は2020年の6月に施行されることが決定しており、

1年間の猶予期間が経過後、2021年6月に猶予期間が終了します。

 

そのため、多くの企業様がHACCP対応に焦りを感じていらっしゃるのではないでしょうか?

 

 

2019年6月に農林水産省から発表された

HACCPの平成30年度での導入状況資料によると、

「HACCPに沿った衛生管理を導入済み」と答えた企業は全体の41.9%であり、

まだ半数にも満たない状況です。

 

この対応の遅さの大きな原因の一つに、

多くの企業様が『HACCP義務化に関する誤解』をしていることにあります。

 

今回のコラムではその誤解事項を2点お伝えできればと思います。

 

◆HACCP認証取得の義務

HACCPに関して現状、多くの認証制度が存在します。

各自治体が制定した『自治体HACCP』と呼ばれるものや、

業界団体の認証制度『業界HACCP』等様々あり

これに伴って認証取得のためにコンサル会社等が多数活動している状況です。

 

ここで重要なのはこのHACCP認証の取得は義務ではないということです。

 

法律で定められたHACCP義務化への対応ですが、

この法律で求められているのは『HACCPに沿った衛生管理』であり、

これはHACCP認証取得を意味しておりません

 

この『HACCPに沿った衛生管理』は認証機関を通してチェックされるのではなく、

保健所がこれまで定期的に行ってきた検査時に併せてチェックします。

 

HACCP認証はあくまで対外的に衛生への取り組みをアピールするために取得する

ISO22000やFSSC22000と同じような立ち位置です。

 

なお、このHACCP認証が法律上必要とされていないことは

厚生労働省のHACCPに関わるQ&Aに明記されています。

 

 

◆設備投資の有無

HACCP義務化に伴い、

特別な衛生機器・設備の導入が必要ではないかと相談を受けることが多くあります。

 

結論から申し上げますと、HACCP義務化対応に設備投資は必要ではありません

 

 

そもそも、HACCP義務化の目的は食品の安全性の向上を図ることにあります。

こちらの表が指し示すように、近年食中毒事故の発生件数は下げ止まり傾向にあります。

そのため、管理体制を見直し、会社全体で衛生レベルを引き上げることが必要でした。

また、オリンピック等の国際行事も多く開催等から国際基準の衛生管理を行う必要があるのです。

 

これらは一部の企業のみではなく、日本すべての企業全体で取り組む必要があり、

これにはもちろん地域のパパママ・ストアと呼ばれるような零細企業も含みます。

 

そのような零細企業は設備投資をする余力がないので、

国全体の食品等事業者には投資を必要としない

「管理体制の構築」をHACCP義務化では課せられています

 

もちろん、先述したHACCP認証取得の際には設備投資が必要な場合があります。

HACCP義務化である『HACCPに沿った衛生管理』と

『HACCP認証』を混合されないようお気を付けください。

 

 

HACCPについてより詳しくお知りになりたい方はお気軽にご連絡ください。

 

執筆者
小林 拓人
プロフィール