経営コンサルタントのお役立ちコラム | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
チームリーダー/チーフ経営コンサルタント
大山 優

大学卒業後、レストラン、カフェ、バーを全国に展開する東京の企業に入社。 店舗業務から携わり、店長・マネジャー・SVを経て最年少で執行役員店舗統括MGとして約300名のマネジメントに携わる。また、兼任でグループ会社の代表取締役も務めあげ、任期終了後、現場上がりの経営者として培ったノウハウを飲食業界に発信したいという思いからコンサルタントへ転身。 船井総研入社後は、経営と現場での広い知識と経験を基にマネジメント領域の支援で活躍。 人事評価制度の構築、採用、業務改善などの支援を得意とする。

※飲食店事例紹介!【飲食店向け評価制度のつくりかた~前編~】
人材
外食
2018/4/12
※飲食店事例紹介!【飲食店向け評価制度のつくりかた~前編~】

皆さまこんにちは

飲食店マネジメントコンサルタントの大山優です。

前回、「飲食店の働き方改革」を解説させて頂きましたが、今回は人材開発の基盤である「飲食店向け人事評価制度」のつくり方のポイントを紹介いたします。

※「飲食店の働き方改革」はコチラ↓↓

https://funai-food-business.com/column/4122/?type=biz-eat_out

 

「飲食店向け人事評価制度」のポイントはたった3つです。

①キャリアプラン

②賃金の考え方

③求める成果

今回ポイントを掴んで頂き、明日からの飲食店経営に是非お役立てください。

 

■キャリアプランは時流適合型か?? ~ 複線型人事と選べる働き方 ~

飲食店のキャリアプラン(階層)を大きく分けると

・Player(一般・主任)

・Playing Manager(副店長・店長・料理長)

・Manager(マネージャー・SV・商品開発部長)

の3階層になります。

これらの階層に【スペシャリストコース(職人)、マネジメントコース(管理者)、トレーナーコース(教育担当者)】などのいくつかのキャリアコースと【時短社員・完全週休2日社員・エリア限定社員】などの「働き方」を掛け合わせることで、多種多様な人材マネジメントに対応できる基盤が出来上がります。

もちろん、働き方で上がれる階層は限定したり、将来的にコースを移れるようにしておくなど、戦略的な人事を想定しておくことが重要です。

また、これらを採用で訴求することは裾野を広げ応募数を上げる施策にもなり、今まで狙えなかった層の採用の可能性も広がります。

 

■賃金制度は労働分配率を押さえて構築しているか??

ドンブリ勘定はやめて自社で展開しているビジネスモデルごとの労働分配率を押さえ、その内訳(月次給と賞与の割合)を明確にしておく必要があります。

これだけ過酷な外部環境で長時間労働の是正や公休数の見直しを余儀なくされている飲食企業が多い時代です。

労務改善に伴う人件費増はもちろん、原価高騰による粗利率の変動や最低賃金・法定福利の上昇を加味してビジネスモデルごとの労働分配率の許容範囲を明確にしておかなければ収益構造が途端に崩れます。

そうなる前に正しいシミュレーションから賃金制度を構築することが重要で、月次給と賞与の割合をどのように構成していくか。

展開している業態とエリアの平均給与も押さえながら構築していかなければなりません。

 

■求める成果が明確で全員の共通認識になっているか??

先ほどの階層ごとに求める成果を明確にしてみましょう。

・Player(一般・主任)・・・生産性 ※戦闘レベル

・Playing Manager(副店長・店長・料理長)・・・業績 ※戦術レベル

・Manager(マネージャー・SV・商品開発部長)・・・事業戦略の達成度 ※戦略レベル

オペレーション業務メインのPlayerには生産性が上がるように作業・スキルの修得度を評価の軸に設定します。

この場合、「時間軸」と「質の担保」をベースに構築しなければ評価のものさしがバラバラになる恐れがあります。

オペレーション業務と管理業務がメインのPlaying Managerには業績に直結するKPIを評価の軸に設定します。

※人材×顧客×商品×販促=数値の5つの大項目でKPIを設定することがポイントです。

だれが(人材)・だれに(顧客)・なにを(商品)・どのように(販促)・売った結果(数値)を追わせることで業績UPを図ります。

管理業務がメインのManagerには担当部署のビジョンの達成度を評価の軸にします。

※今回は詳細を割愛させて頂き次回コラムにて詳しくお話し致します。

このように、求める成果を戦略・戦術・戦闘レベルで明確にできているか、改めて自社の評価軸を確認してみてください。

 

以上、3点をしっかりと押さえた評価制度の構築・運用に成功しさらに、働き方改革の推進ができている会社様がございます。

その会社様の既存店の売上は3000万円UP、利益も1400万円UP、さらに全社員の公休数は6日から9日へ改善できております。

ぜひ、ご興味のある方は下記URLから成功事例をご覧くださいませ。

http://www.funaisoken.co.jp/seminar/030192.html

ご一読頂き明日から皆様の飲食店経営にお役立ていただければと思います。

 

 

執筆者
チームリーダー/チーフ経営コンサルタント
大山 優
プロフィール
※飲食企業の「働き方改革」成功事例!~流行に惑わされず時流を捉えた経営を~
人材
外食
2018/4/03
※飲食企業の「働き方改革」成功事例!~流行に惑わされず時流を捉えた経営を~

皆さまこんにちは。

飲食店のマネジメントコンサルタントの大山です。

労働力人口の減少が進み採用難が刻々と進む中、「働き方改革」のメスが入り、ますます「ヒト」に関する悩みが尽きない飲食店経営者様が増えています。

実際、「働き方」は流行的に求職者・在職者も注目しているポイントですので、自社の労働環境に対する課題を放置すると競合他社との差別化がますます進み、採用市場で負け戦を強いられます。

そしてこの戦を続けるとどうなるか??

当たり前ですが採用ができす、採用費が膨張し収益性が途端に悪くなる・・・

そして人も採れない・・・

既存社員に益々負荷がかかっていく・・・

というように負のスパイラルに陥ります。

 

実際、飲食店の倒産件数は増加傾向にあり、その背景には採用費などのコスト上昇も大きく影響しております。

よって「働き方改革」は採用・定着の視点で取り組まなければならないテーマなのですが、一時的な流行りで取り組むのではなく、時流を捉え取り組むことが何よりも重要です。

 

今回は「働き方改革」を進める前に必ず押さえておくべき3つのポイントをご紹介いたします。

 

■働き方改革で押さえるべき3つのポイント

①理念やビジョン(事業戦略)を無視した内容になっていないか!?

「働き方」だけが先行し、休日数や労働時間の適正化だけが目的となっていないでしょうか?

飲食店経営において「働き方改革」は1人当たりの総労働時間数を短くしていく事に尽きますが、これは人件費率の上昇に大きく影響する施策となります。

休日数や労働時間の適正化の前に、自社業態のビジネスモデルの再確認と会社の成長戦略を加味して収益性を担保しなければなりません。※シミュレーションの仕方については次項でお伝え致します。

そして忘れてはならないのが「経営理念を置き去り」にしていないか??です。

あくまで会社組織を継続させるためには収益性と経営理念(目指すべき方向)が必要で従業員の一体化を図らなければなりません。

働き方が目的となりすぎるあまりに、企業の存続意義を見失っていませんか?

自社の経営目的を再確認し全体感で取り組むことが大切です。

 

②労働分配率を念頭に置いているか??

どの会社様でも年間予算を立てていると思いますがここで質問です。

あたなのお店は最低限必要な営業利益と粗利・労働分配率から予算を立てていますか?

※労働分配率とは付加価値額(粗利額)に対する人件費(賞与含む)の割合を言います。

これからは人件費だけでなく、ビジネスモデル(業態)ごとの労働分配率を押さえ、予算の達成度に合わせて賞与原資の掛率を変動させ収益を担保することをお勧めします。

 

シミュレーション手順は、

まず昨年実績と目標の営業利益率から労働分配率と粗利率を用いて必達予算(下限予算)を作成します。

そして同様にポジティブ予算(上限予算)を作成し二つの予算の幅で労働分配率の比重をコントロールし、賞与原資の掛率を設定していきます。

このとき注意すべき点は「最低限の収益は担保すること」です。

月次給と賞与の割合は各社異なると思いますが、「働き方改革」は割合を見直す良いタイミングでもあり、同時に評価制度を用いた昇給制度を導入するタイミングでもあります。※飲食店向け評価制度構築方法はまた別の機会にご紹介いたします。

働き方改革に着手した結果、赤字に転じた。なんてことがあっては意味がありません。

働き方改革の前に正しい予算の立て方を導入し、自社が展開するビジネスモデル毎の労働分配率から収益性の担保をおこないましょう。

 

③正社員とパートアルバイトの業界比率に捉われていないか??

飲食業界で変動費の代表と言えるパートアルバイト人件費ですが、業界の当たり前にとらわれすぎてパートアルバイト比率を高くしたままにしていませんか?

主力商品が単一で、オペレーションが簡素化されたビジネスモデルであれば確かに人件費の変動費率を多く持った方が良いですが、大型店や調理技術、接客技術が複雑な業態は今一度、正社員とパートアルバイトの比率を見直してみるべきです。

正社員比率をあげる事で正社員の公休数を増やし、1人当たりの労働時間の短縮に成功。そして固定でシフトインできる人材が増える事で生産性が上がり売上も上がるという事例も出ており、今後正社員とパートアルバイトの比率は注目すべき割合となります。

現在の飲食採用市場では、アルバイトの求人広告で「週1回、1日3時間~OK」という内容があふれかえっております。

採用するために不本意な求人内容を余儀なくされている会社様もあると思います。

もちろん長期的な視点でみると多種多様な人材の採用も必要ですが、大事なのは時短従業員の比率をどれくらい保つか??です。

これからは正社員とパートアルバイト比率は展開するビジネスモデルに応じて、戦略的に組み立てる必要があります。

 

以上、これらの取り組みを3年も前からおこなっており、既存店売上で+3000万円、営業利益で+1400万円を達成し、完全週休二日制(月9日公休)の実現を果たされている【採用・定着が好調な会社】がございます。

ぜひ、ご興味のある方は下記URLから成功事例をご覧くださいませ。

http://www.funaisoken.co.jp/seminar/030192.html

 

ご一読頂き明日から皆様の飲食店経営にお役立ていただければと思います。

 

執筆者
チームリーダー/チーフ経営コンサルタント
大山 優
プロフィール
これからの人手不足の時代に必要な飲食店の評価賃金制度とは
外食
2017/9/06
これからの人手不足の時代に必要な飲食店の評価賃金制度とは

飲食店経営者の皆さん。
 
突然ですが、飲食店経営が困難な時代に突入していることにお気づきでしょうか。

 

■離職率 正社員約60%(3年以内)パートアルバイト約90%(3年以内)
※パートアルバイトは1年以内の離職率が約50%
■有効求人倍率調理3.02倍 接客3.82倍と全業種の2倍以上
※全業種1.51倍(2017年6月)
■平均時給 967円(全国平均)1036円(関東平均)
※2017年6月のフード業界平均時給

 

このほかに労働力人口の減少、ますます厳しくなる労務問題などヒトを取り巻く外部環境は厳しくなる一方です。

執筆者
チームリーダー/チーフ経営コンサルタント
大山 優
プロフィール