経営コンサルタントのお役立ちコラム | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
人財マネジメントコンサルタント
原 康雄

大手フランチャイズチェーン店人事部を経て、船井総合研究所入社。研修・人財育成のプロフェッショナル。主に店長研修、sv研修、スタッフ研修を得意とする。大手商業施設における食品・物販の幹部研修のリーダー講師を務めるほか、大手メーカー向けの若手スタッフ研修、事業計画策定研修など、幅広く人財育成に携わり、業績アップを実現している。また、人財採用支援や評価制度構築など、マネジメント指導において高い評価を得ている。

食品製造・小売業の時流適応の人材戦略
食品
2016/9/23
食品製造・小売業の時流適応の人材戦略

いま、人材不足が深刻化しています。
2013年10月時点の人口推計によると、
15歳~64歳の生産年齢人口が32年ぶりに8,000万人を割り込み、
2030年には6,700万人になると予想されています。
人口減少以上に、生産年齢人口が大幅に減っているため、
若年層の確保が今後さらに困難になることは間違いありません。
 
このような状況で、企業の成長を支える若年層の確保は、
今後どのように進めていくべきでしょうか?とるべき戦略は、大きく2つあります。
1つは、若年層向けに合った採用ルートを確立すること。
中でも最も重要なのが、Web経由の採用ルートです。
 
現在、ほとんどの食品小売は、フリーペーパーや求人ポータルサイトに依存しており、
同業他社もこぞって同じようなやり方で人材募集をかけています。
その結果、これら媒体の掲載件数は急増。
ライバルとの人材獲得競争が激化しています。
 
中小の食品製造小売は、このレッドオーシャンで戦っても、大手には勝てません。
となると、まだ他社があまり着手していない採用戦略をとることです。
それが、自社サイトで人材を採る、という戦略です。
つまり、自社で採用サイトを持ち、直接サイトを訪問してくれる求職者を増やす方法です。
 
この「自社サイトで採る」というやり方を実践した成果ですが、
「1人あたり採用コストが従来の3分の1以下に抑えることができた」
「求人情報を公開してわずか1時間後にはもう応募があった」
など、自社サイトを経由した採用の成功事例がたくさん報告されています。
食品製造小売で、自社サイトでの採用はまだ力を入れているところが少ないのです。
特に地方は少ないため、地方の食品製造小売業では成果を上げやすい手法です。
 
もう1つの戦略は、人材のグローバル化に対応し、外国人採用を強化することです。
ベトナムやインドネシアでは、20代、30代の若年層が人口構成比の多くを占めています。
これらの人材を受け入れる制度が、外国人技能実習制度です。
食品製造業は、その多くが外国人技能実習制度の対象業種にもなっており、
人材確保においては他業種に比べて有利な一面があります。
また、ベトナムでは日本で働く技能実習生が3年前の3倍以上に急増するなど、日本ブームが起こっています。
加えて、人材の質は極めて真面目で勤勉です。
「バイトテロ」など、質の悪化が懸念される日本人のアルバイトに見切りをつけ、
外国人の受け入れへシフトする企業が増えています。
 
Web採用と外国人採用。
いずれも今の時代に適応した、必要不可欠な人材戦略の2本柱です。
今後の人材難時代に備えて、ぜひ着手していきましょう。
 
この2つの戦略についての詳細な情報は、以下をご参考ください。
http://www.funaisoken.co.jp/seminar/011070.html

執筆者
人財マネジメントコンサルタント
原 康雄
プロフィール
飲食店の人材を定着化させる6つのポイント
外食
2016/9/08
飲食店の人材を定着化させる6つのポイント

こんにちは。
フードビジネス支援部の原 康雄です。
 
飲食店では、近年まれに見る採用難です。
この厳しい経営環境で、求める人材を採用することは、ますます難しくなっていくでしょう。
経営の世界でよく言われるのが、
「新規客を1人獲得するためのコストは、既存客を1人維持するコストの数倍かかる」という考え方。
これは、人材の世界にも当てはまります。
新しい人材を採用するよりも、既存のスタッフを維持させるほうが、ずっと効率が良いわけです。
 
では、どうすれば飲食店において、スタッフの定着率は上がるのでしょうか?
人材の定着には、次に述べる「6つのルール」があります。
(1) お金(給与、ボーナス)
(2) 労働環境(労働時間、休日)
(3) 人間関係
(4) 仕事のやりがい
(5) 会社への共感
(6) キャリアプラン
これらが満たされているかがポイントです。
 
定着率を上げるために、給与制度を整えたり、
時短や福利厚生の充実によって労働環境改善を図る等に取り組んでおられる飲食店も多いでしょう。
これらはもちろん、労働環境が問題となりがちな飲食店においては、定着率アップのための必要条件です。
しかし、十分条件ではありません。
社員がやりがいを感じ「ずっとこの会社で働きたい」と感じるには、
給与や労働時間などの「スペック」ではない、より高次元の欲求を満たす必要があります。
 
それが、ここで示した(4)~(6)の「仕事のやりがい」「会社への共感」「キャリアプラン」です。
これらを具体的に示し、社外、社内ともに発信していくことが重要です。
特に、採用面において「この会社に入ってどんな道を歩めるのか?」というキャリアプランは、
求職者にとって大きな関心ごとのひとつです。
これらを明確にして発信することは、採用においても効果的です。
 
よく聞かれる退職理由のひとつに「先が見えない」という言葉があります。
「先」とは、つまり将来のこと。
会社の将来が見えない、ここで働いていて自分の明るい将来を描けない、という意味です。
だから、会社は先を見せてあげる必要があるのです。
「会社の将来」とは、つまりビジョンのこと。
「個人の将来」とは、すなわちキャリアプランです。
これらを明確に示し、社員に提示するとともに、折に触れて伝え続けていくことです。
 
人材難の今、どうしても採用することばかりに意識が行きがちです。
しかし、採用と同時に、定着化の仕組みを構築しなければ、
せっかく採用した優秀な人材も流出してしまう可能性があります。
ぜひ、採用と定着化を両輪で推進していきましょう。
 

執筆者
人財マネジメントコンサルタント
原 康雄
プロフィール
これからの菓子店が人材採用で成功するための新しい手法とは?
スイーツ
外食
2016/8/17
これからの菓子店が人材採用で成功するための新しい手法とは?

みなさん、indeedという言葉を聞いたことはありますか?
最近ではCMでもよくみかけるようになったので、
ご存じの菓子店経営者の方も多いのではないでしょうか。
 
indeedは、世界最大の求人検索サイトで、求人版のgoogleみたいなものです。
みなさんが動画を検索しようとしてYouTubeを開くのと同様に、
職探しの際にはindeedを開くのが当たり前の時代がもうすぐ到来しようとしています。
 
現在、このindeedを使用すれば、
実績ベースで採用コストを3分の1にすることが可能です。
 
菓子店はもちろんのこと、どの業種でも求人媒体のコスト高騰が叫ばれており、
中小企業にとっては不利な状況となっています。
 
概算ですが、中途社員1名あたりの獲得コストは求人媒体を使用した場合、30~70万円かかると言われています。
それに対して、indeedを使用すれば1名あたり10~20万円以下にコストを抑えることができます。
 
コストが下がる理由は大きく2つあります。
 
ひとつは、求人媒体を介さなくても、ダイレクトに人を採用できるようになるからです。
商売をしている方なら気づくと思いますが、仲介がなくなることで、採用コストが下がるのは明白です。
 
もうひとつは、リスティング広告と比較してクリック単価が安いため、
同じ広告料をかけたとしても、より多くの人に自社の求人をみてもらうことができるようになります。
 
このように、どう見ても採用コストが下がる仕組みがindeedにあります。
もはや今の時代は、中途採用はWEBマーケティング、といっても過言ではありません。
更に言えば最近では仕事探しでは「スマホ検索」が急増しており、
かつ上位表示されるものがクリックされています。
その両方に強いindeedを利用しない手はありません。ぜひ、活用してみてください。
 
今回、菓子店向けの新しい採用手法として、このindeedを活用したセミナーを開催することとなりました。
採用にお困りの菓子店経営者の方は、ぜひこちらをチェックしてみてください。
 

執筆者
人財マネジメントコンサルタント
原 康雄
プロフィール
飲食店の経営で評価制度が必要な3つの理由
外食
2016/5/11
飲食店の経営で評価制度が必要な3つの理由

こんにちは、船井総研の原です。
4月に新入社員が入社したと思ったら、あっという間に1ヶ月。
この1ヶ月間で、スタッフはどれぐらい成長したでしょうか。

 

4月に入社して、最初の1ヶ月間は、「決められた仕事を正確にこなす」ステップにあたります。
このステップは、会社として手取り足取りの指導が必要な段階です。
仕事を覚えてくると、「良い仕事をやって評価されたい」というモチベーションが高まり、自分で創意工夫ができるようになってきます。
しかし、このとき「ここまでできるようになったら一人前」という業務水準が明確になっていないと、
スタッフは、どんな仕事をすれば評価されるのかわかりません。
この状況が続くと、日常業務の中でやりがいも見出せず、モチベーションが低下し、定着率にもマイナスの影響が出てきます。
そこで必要なのが、スタッフの立場に応じた評価基準を明確にすることです。

 

明確な評価基準を、賃金と関連づけたのが“評価制度”です。
最近、私たちのご支援先では「評価制度を経営に取り入れたい」という企業様が増えています。
企業規模は、年商1億円未満から数十億円規模までさまざまです。
なぜ今、評価制度に対するニーズが急増しているのでしょうか?
その理由は以下の3点です。

 

1.優秀な社員の定着率を高める必要があるため

 

飲食店は決して定着率が高くはありません。
キッチンスタッフ、ホールスタッフともに、長時間労働になりがちで休みもあまりとれない、という点から、
労働時間、労働環境が退職理由となることが多いのが飲食業界です。
それでも定着率の高い企業があります。
その取り組みを見てみると、スタッフが成長を実感でき、
仕事にやりがいを見出せるような様々な仕組みを取り入れています。
その例が、キャリアプランと評価制度の整備です。

 

スタッフが辞めていく理由の一つに、
「その職場に残っても将来が見えない」ということがあります。
3年後、5年後を考えたときに、自分がどんな立場でいくら位の給料をもらえるのかわからないので、
次の職場に移ることを考えてしまうのです。

 

現在の職場での魅力的な未来を示すことができれば、離脱するスタッフを減らすことができます。
また、こちら側が望む行動を、評価基準として明確にし、
その評価が給料や昇進に結びつくようにした結果、成長実感を得たスタッフが、
長期に渡り勤務してくれるようになったのです。

 

2.2020年を見越して、社員の能力を高める必要があるため

 

2020年の東京オリンピック以降には、景気の悪化が予想されています。
今のままで、オリンピック後の景気悪化を乗り切ることができるでしょうか?
次の一手として、考えられるさまざまな事業や、新たな取り組みがカタチになるには、時間が必要です。
今後4年間は、来たるべき「ポスト五輪不況」を乗り切るための、準備期間ともいえるでしょう。

 

経営において重要なのは、3~5年後の市場動向を見越して、未来設計図(中期経営計画)を立てることです。
まずは、3年後、5年後の会社の未来像を思い描いてみましょう。
どんなポジションの人材が、いつまでに、何名必要なのか、逆算して導きだせるはずです。

 

3~5年後に必要な人材を明確になれば、3~5年先のスタッフのキャリアプランも見えてきます。
今のスタッフが、いつまでに、どれぐらいまで成長して欲しいか?どんな能力を身に着けておいて欲しいか?
このように将来求められるスキルを、評価基準として盛り込むのです。
評価制度の運用を通じて、数年先の未来に、会社が求めるスキルを定着させていくことができます。
評価制度が、教育と成長の指針となるのです。

 

3.業績アップにつながる行動をスタッフに定着させるため

 

人件費や原価の高騰、市場競争の激化・・・ 飲食店の経営において、今後はますます利益を上げることが難しくなってきています。
「利益が上がっていないのに、社員の給与は毎年増えている・・・」
という会社も多いのではないでしょうか。

 

ただ、これまで評価制度づくりをご支援させていただいた経営者の方で、「給与を下げたい」という方にはお会いしたことがありません。
「できれば給与は上げたい」という経営者の方がほとんどです。
しかし、給与を上げるためには、業績を上げることが大前提。
業績を上げるための行動を、スタッフに定着させる必要があるのです。

 

評価制度を作る目的は、スタッフのやりがいや成長を促進することに加え、業績アップに直結する行動を促すことです。
したがって、評価項目も 業績アップに直結する内容でなければなりません。
このような、現場の行動改革のためのガイドラインとして、評価制度が活用されています。

 

以上、今なぜ飲食店の経営にとって評価制度の構築が必要なのか、という3つの理由をお伝えしてまいりました。
評価制度を構築することは、スタッフにとって「成長の目安」であり、教育の仕組みそのものでもあるのです。
スタッフの育成をお考えの企業様は、ぜひ評価制度を明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。

原 康雄  2016年5月11日

執筆者
人財マネジメントコンサルタント
原 康雄
プロフィール