社長、現場のこと見ていますか?既存事業の生産性を上げるために実践すべきこと | 船井総研 フード支援部

経営コンサルティングの船井総研 フード支援部
コンサルタントコラム

給食
2017/7/13

社長、現場のこと見ていますか?既存事業の生産性を上げるために実践すべきこと

株式会社船井総合研究所 グループマネージャー/シニア経営コンサルタント 小林 耕平

社長、現場のこと見ていますか?既存事業の生産性を上げるために実践すべきこと
今回は「製造現場の時間数実態」ついてです。

製造現場でおきていることを「作業」・「準備」・「移動」に分割して数値化

先日、ある会社の製造現場で「何に」「どのくらい」時間がかかっているのかを調査しました。
 
調査対象の企業様は、介護施設向けの調理済みパックをメインに販売する給食会社様です。
 
この企業様の製造現場の業務工程を、
① 仕込み
② 調理(加熱・冷却)
③ 盛り付け(袋詰め)
④ 仕分け
⑤ ミキサー食対応
の5分類に分けてみました。
 
そして更に、①~④の業務工程ごとに、下記の3分類に分けて時間数を計測しました。
 
(1)「作業」:実際に作業している時間
(2)「準備」:作業に必要な準備をする時間
(3)「移動」:半径1m以上に物をとりにいく時間

1.最も「時間数がかかっている工程」から合理化に取り組む

この企業様の場合、
① 仕込み      :8.7%
② 調理(加熱・冷却):17.5%
③ 盛り付け(袋詰め):34.1%
④ 仕分け      :20.6%
⑤ ミキサー食対応  :19.1%
と、なっていました。
 
この結果を踏まえ、
まずは「③盛り付け(袋詰め)業務」の合理化がどこまでできるのかを見ていきます。
 
この「③盛り付け(袋詰め)業務」を3分類に分けて時間計測をした結果、
 
(1)「作業」:65.0%
(2)「準備」:19.0%
(3)「移動」:16.0%

 
となり、実際に作業している時間以外の「準備」と「移動」に、全体の35.0%の工数をかけていることが分かりました。

計測結果を示す円グラフ
計測結果を示す表

2.そもそも不要な工程(時間)はないのか?

となると、
 
本来時間をかけるべき「作業」時間の構成比を上げるためには、「準備」・「移動」の時間を削減することができないの?
 
という視点を持つことができ、
 
この点の合理化を図るためには、基本的な「5S」の徹底はもちろんですが、そもそも「不要な作業」がないか?という話になるわけです。
 
例えば、この企業様の「③盛り付け(袋詰め)」業務の「準備」においては、
 
袋数のカウント業務が「準備」の約50%を占めており、そもそもこの作業が必要なのか?という論点を生みだすことができました。

3.「作業時間」を効率化するための「基準値作り」

結果、③盛り付け(袋詰め)業務における実際の作業時間を効率化するためには、「スピードを上げる」というテーマが出てきました。
 
ここでは、機械化をしないケースとします。
 
当然ですが、人によって作業スピードには「個人差」がありますので、まずは個人別にどのくらいのスピードで作業を行っているか?を把握してみましょう。
 

 
また、時間あたりでどのくらいの食数を処理していくのか?という「基準値」を作り、
その数字を目指していくマネジメントも必要です。
 
ぜひ皆様には、現状の製造部門が、どのような時間構成で各業務の工程が行われているのかを把握していただき、優先順位をつけて業務改善を進めていただけると、尚良いかと思います。
担当者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
小林 耕平

入社後30業種以上のコンサルティングに携わった後、中食領域のコンサルティングに従事。中食事業の開発はもちろん、飲食店や惣菜店などの活性化でも数多くの実績を上げている。現在、船井総研社内でもトップクラスの支援企業数、支援先業績アップ実績を持ち、フード領域のコンサルタントでは史上最速でグループマネージャー、シニア経営コンサルタントに昇進。クライアントの独自性作りと既存の概念にとらわれない最新技術やノウハウの活用による独自の業態開発をミックスさせたユニークなコンサルティング手法には定評があり、赤字企業のV字回復に向けた即時業績アップから、数百億円を超える上場企業の戦略作りまで幅広い領域において成果を上げている。

このコンサルタントに相談する
記事を見る
菓子・パン の他記事
菓子・パン のテキスト無料ダウンロード

    関連アイテムはまだありません。

その他おすすめの記事