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食品ビジネス

世界的な危機を現在乗り切っている会社の特長
NEW
2020/4/06
世界的な危機を現在乗り切っている会社の特長

船井総合研究所 地域食品振興グループの中渕です。

いつもお読みいただきありがとうございます。

世界情勢の変化、新型コロナウイルスによる経済活動の停止など

企業経営をされている皆様には非常に暗いニュースが飛び交っています。10年に一度のリセッションとは言われますが、今回の被害は相当大きなものとなっております。

経営危機に陥っている企業も多いのではないでしょうか。

中小企業の経営サポートに携わらせていただいている我々としても非常に辛い状況でございます。

 

しかし、このような状況下でも多くのご支援先から

「このようなことを考えたがどうでしょうか!!!?」と

非常に前向きなご相談をいただきます。

我々がツキのある企業様から勉強をさせていただている状態でございます。

 

私は日々数々のご支援先にご訪問させていただいておりますが

「攻めと守り」、攻めは「地上戦と空中戦」と分解してお伝えさせていただいております。

 

まずは大きく「攻め」から。

 

食品は大まかに分けると「必需品」と「贅沢品」に分けられます。

 

米や生鮮三品、人によっては総菜、冷凍食品などは必需品です。

 

食べることで人は生命活動を維持しているためです。

 

このような必需品は現在売上が伸びており、主に宅配・通信販売での売上増が顕著で、私のご支援先でも通販の売上が前年対比200%の企業も多くおられます。

ポイントは「まとめ買いでお得!」「レシピプレゼントキャンペーン」「親子でお料理キャンペーン」などです。

親子で料理をして写真投稿キャンペーンをHPやSNSで募集したりもしています。

 

一方「贅沢品」とは菓子や酒などが主に該当します。

こちらはお子様や働くお母さま向けに「在宅応援キャンペーン」やお酒を飲む方に「宅飲み応援キャンペーン」など仕掛けられている企業も多いのではないでしょうか。

 

ご家庭で、皆で楽しむ「手作りキット」などで需要が創造できております。オリジナルレシピコンテストなども効果的です。

 

ご支援の中で、改めて自社の商材の特性を理解し、購買動機分析をし「今買っていただく動機付け」を皆で考える時間に大半を割いています。

 

そこで固まった購買動機を発信する際に重要なのが「地上戦」と「空中戦」。

 

「地上戦」とは主に店舗営業や営業マンによる実地営業です。

 

とある企業ですが、春の工場祭が中止となり、溜まっている在庫を

お得なセットにし「店頭受取り」または「宅配」という形で商圏内のお客様に配達をするサービスを開始しました。

ウーバーイーツの加盟店が増えている点、生協の宅配が好調という背景を踏まえて実施されました。ふるさと納税も好調ですね。

 

次に「空中戦」ですが、こちらは主にWEB上での認知度UPや通信販売での臨時施策です。

 

SNSキャンペーンやクラウドファンディング、YOUTUBE広告、上得意様向けDMやメルマガでの「在宅応援クーポン」配布などです。

 

※安売りのみが全てではございません。

 

人々のスマホ閲覧時間が伸びている、動画視聴サービスの利用者増などにうまく乗った形です。

在宅率も高くなっているのでDMの反響がよいですが、不要不急なものの買い控えが起こっていますので、購買動機付けが最も重要でございます。

 

また景気動向に合わせて経済用語の「順張り」「逆張り」という用語がありますが、おそらく諸々の問題が解決した後に大きく跳ねるのは「逆張り」をうまくやった企業かなと感じております。

こちらは未来予測ですので何とも言えません。

 

ただ現在起きている事実としては

 

一等立地での主要プレーヤーが入れ替わりつつある中で、一等立地の不動産取得に成功した企業、家賃も条件よく決まった企業、新店の施工費を抑えられそうな企業、優秀な人財を確保できた企業などなど、日々情報が入ってきております。

 

体力のある企業は中長期的視点で先を見越して、虎視眈々と“ピンチをチャンスに”変えられています。

 

「守り」に関しては衛生面の配慮はもちろん、従業員様の体調管理、お客様に対する発信にも力を入れられています。

 

船井総研内でも事務所内にサーモグラフィーの導入、リモートワークの推奨、人々が触る場所にウイルス除去シートを設置、皆様にはご不便をおかけしておりますがWEBセミナーの開催を行っています。

 

科学的な効果は専門家の見解に任せるとして、空気清浄機の導入や、単なる加湿器に次亜塩素酸を入れて衛生面に配慮していると打ち出している企業もおられます。

試食提供なども完全にやめるのではなく蓋付・トングで販売員からの手渡しなど効果的です。

今まで以上、接客に力を入れられています。

 

このような状況下では来店いただいたお客様からの評価も厳しいです。

 

「お越しいただきありがとうございます」といった感謝の気持ちをいかに販売スタッフから心を込めて伝えられるか?が重要でございます。

 

現在は店舗における客数増が望めませんので、客数をKPI(重要業績評価指標)に置くのではなく、お客様の満足度の結果数字につながる“客単価”をKPIとして設定しております。

 

実施いただいた企業では客単価が1,500円から1,800円にまで上がっているところもございます。

 

「お荷物になりますので、特別送料で宅配になさいませんか?」と声かけをしていただいて、「じゃあついでにこれも」といった細かな気遣いで客単価を上げるのも方法の一つです。

 

皆様の店舗に合わせた接客方法をお考えいただき、またお教えいただけますと幸いです。

 

「お客様に喜んでいただける企業・お店は不況下でも強い」

と改めて感じます。

 

「あったら行く」という存在メリットではなく

「なくては困る」といった“非存在デメリット”の企業体質を作っていく必要があるな!と強く感じております。

 

融資や助成金など、まだまだ国の政策が不安だという声も聞きますが、常にアンテナを張って情報を得る必要はありますね。

 

現状を嘆くのではなく「どうすれば乗り越えられるか」といった問題解決型思考で“新たな仕組み”を作られているご支援先から学びの多い日々となっております。

 

今週もお読みいただきありがとうございました。

執筆者
チームリーダー チーフ経営コンサルタント
中渕 綾
プロフィール
今、通販が好調!日々の関係づくりを活かす時!
2020/3/23
今、通販が好調!日々の関係づくりを活かす時!

皆様、こんにちは。

食品メーカーチームの中野一平です。

 

コロナウイルス感染の影響は、インバウンド対象企業や観光企業に限らず、ジワジワと様々な業種・業界に拡がりつつあります。

我々のご支援先でも、2月迄は暖冬も手伝い直売店が好調でしたが3月は苦戦中です。

 

先も見えないため暗い気持ちになりがちですが、視点を変えますと好調なビジネスも見えてきます。それらを参考に、何が有効か、どのような手を打っていくべきか考えていきましょう。

 

ズバリ、通信販売や宅配など、「お客様の家まで商品を届ける」ビジネスが絶好調です。

以前、お客様が年間で「何に・いくら使うか」はある程度決まっており、業績アップには自社の介在するマーケットでのシェアアップ以外に、他のマーケットから奪うことがポイントとお伝えしました。

今、外食から家での食事へのスライド、マーケットの移動が発生し、通信販売、宅配が伸びているのです。

 

この機を逃さず積極的に攻めていきましょう。

特に店舗売上が落ちている企業では至急取り組みましょう。

 

まずオススメは、上得意客への臨時の通販キャンペーンです。

上得意客(1年間の回数上位)はもともと高確率で購入いただけます。加えて、この状況ですので応援もしてくれます。

費用はかけずにハガキDMで十分です。その代わり、臨時キャンペーン用の商品は必要です。お酒であれば限定酒、どうしても限定商品がない場合はオマケ付きのまとめ買いセットなどでも結構です。「こういう時期なのでこんな企画をしました。ぜひご利用ください」と明確に伝えましょう。

上得意客には響きます。

 

3、4月で蔵祭り・工場祭を中止した企業の場合、そこで売る予定だった限定商品訴求は「買う理由」としては申し分ありません。

実際、ある酒蔵にて、中止になった2月イベントの限定酒をハガキ、SNSで告知したところ1、2日で完売し「もう少し用意しておけばよかった」という嬉しい結果となりました。

 

あとはメルマガ、SNSを活用してより多くのお客様へ、プレゼントやちょっぴりお得、買いだめ商品のだんだん割引、まとめ買いセットを以下の企画で呼びかけてみましょう。

・巣ごもり応援キャンペーン

・お料理応援キャンペーン

・家飲みキャンペーン

・おうちでお花見キャンペーン

・おうちでパーティキャンペーン

・美味しく手抜き!カンタンお料理キャンペーン

・親子で◎◎づくりキャンペーン

 

通常時から顧客やファンとの関係づくりができている企業ほど、成果が得られるはずです。

この、関係づくりですが、会員化しランク別に仕掛けをする、VIPを重宝するなどの特別なことでなくてもよいのです。

 

商品や企業の取り組みをSNSで日々情報発信する、定期的にメルマガを配信する、春夏秋冬でDMを出す、商品同梱物に気を配る・・・

これらの積み重ねです。

普段、情報発信も何もせず「非常事態なので買ってください」では、反応も鈍いものになるでしょう。

 

今迄、関係づくりをされてきた企業は通信販売がチャンスです。

臨時で仕掛けていきましょう!

 

「うちの場合はどうしたらよいの?」とお悩みの方はお気軽にご相談ください。

宜しくお願い申し上げます。

執筆者
チームリーダー/チーフ経営コンサルタント
中野 一平
プロフィール
発酵技術を活かした老舗味噌屋の食パン専門店に大行列
2020/3/09
発酵技術を活かした老舗味噌屋の食パン専門店に大行列

昨年よりご当地食パン専門店が全国に広がりを見せていますが、その中で、ご当地性を打ち出した食パン専門店や、異業種参入の場合は自社の強みを活かした特色あるコンセプトを有した「ご当地食パン専門店」が地方に誕生し繁盛している事例が全国に生まれています。

 

今回は、全国に広がるご当地食パン専門店の成功のポイントを紹介させていただきます。

 

商圏人口5万人、茨城県日立市の老舗味噌屋が手掛ける食パン専門店に100人以上の行列「醸す生食パン工房うち山

 

茨城県日立市の食パン専門店「醸す生食パン工房うち山」は、日本初となる老舗味噌屋が2019年12月に開業した食パン専門店です。

 

創業170年を超える老舗味噌メーカー、内山味噌店様が、創業以来受け継ぐ発酵技術を駆使し『毎日の食卓に“発酵の新たな食体験”を伝える』ことをテーマにオープンしています。

 

味噌屋だからこそ提案できる「蔵付きの麹種酵母」と、伝統の味噌造りにも使用されている、阿武隈山系の良質な湧水である「仕込み水」を使用した、食パンが目玉となっています。

 

オープンには100人以上の行列ができ、オープン後も連日行列ができ、昼過ぎには売り切れてしまう繁盛店として注目を集めています。

 

また、同店で販売されるジャムは味噌造りで培われた発酵技術を活かした“麹”を使用し、オリジナルの「醸す麹ジャム」を製造販売しています。“麹”を使用することで、砂糖の使用量を抑え、素材本来の味を活かしたジャムの開発に成功し、「美味しい」と「身体に嬉しい」を実現しています。

 

日本初の味噌屋がオープンした食パン専門店ということでメディアからの注目も集め、テレビの放送をきっかけに群馬県や福島県など車で1時間から1時間半の近郊の都市からも同店を訪れるお客様も少なくないと言います。

 

出店の背景

内山味噌が食パン専門店の事業へと展開した背景には、日本人のコメ食離れがあります。自社の主力商品である、味噌汁やおかず味噌がコメ食離れから市場が縮小する一方で、日本人の食生活がパンをはじめとして洋風化する中、自社の強みである発酵技術と麹種を活用することで、他社にはない独自性の高い「食パン」をつくることができるのではないかという想いが事業開始のきっかけだったと言います。

 

取扱商品)「醸す生食パン工房 うち山」の商品ラインナップ

・醸す生食パン うちやま 税込880円

そのままで美味しいふわふわ生食パン

 

・毎日の食パン いずみ 税込770円

毎日食べたくなる食事パン

 

・おやつ食パン あずき 税込410円

おやつに食べたい、スイーツのようなこだわりあずきのあん食パン

 

・醸す麹ジャム いちご 税込680円

・醸す麹ジャム ブルーベリー 税込680円

 

食パン専門店を開業したことで、敷地内に隣接する味噌の売店も客数が増え、業績が向上していると言います。

 

本事例からも自社の軸となるコンセプト(強み)を活かしつつ、時流として伸びている新たなマーケットへの参入、第2・第3の本業づくりの必要性を感じます。

執筆者
グループマネージャー/シニア経営コンサルタント
横山 玟洙
プロフィール
生産性向上は業務改善と付加価値アップで実現
2020/2/24
生産性向上は業務改善と付加価値アップで実現

船井総合研究所 地域食品振興グループの前田です。

今回は生産性アップの成功事例をご紹介します。

まずは、生産性アップというと「業務の効率化」をイメージされる方が多いかと思います。先日もコンサルティング先のあるベーカリー店の社長から「生産性を上げるないからこの機械を入れようと思うんだけど、どう思う?」という質問を受けました。当然、機械を入れることで業務は効率化されると考えられます。しかし、どの業務を効率化するのか?どのくらい効率化されるのかは、現状を把握した上で初めてわかるので、まずは現状把握した上で業務のボトルネックをその機械で改善できるなら導入しましょうというお答えをしました。

 

このように生産性アップに取り組もうとされる企業は増えています。その多くは業務の改善をして生産性を上げようとされます。しかし、生産性を上げるというのは、業務を効率化するだけではなく、商品の付加価値を上げることでも実現できます。

 

例えば、別のベーカリー店では、昨今の最低賃金の上昇により人件費が上がり、利益を圧迫するようになってきました。そこで行ったのは商品の値上げです。全体のアイテム数が150アイテムほどある中、売れ筋商品で、価格ではなくて売れているものに絞り込んだ約10%のアイテム(14アイテム)の値上げを10~20円で実施しました。

 

結果は、売上は下がらず、むしろ値上げした分伸びて、値上げした分の利益が増え、パートの時給を上げた分の利益を確保することができました。

 

他にも、あるみかん生産者では、みかんの付加価値を上げることに取り組む際に、「みかん」そのものの値上げは限界があるので、大きく経営の方針を変え、みかんの加工品の開発、販売に力を入れることで付加価値アップに成功されています。生のみかんを加工品にすることで1kg5~7円での取引されるみかんを1kg25~30円の価値にすることができています。

 

このように既存の業務を改善していくことで生産性を高めることも必要ですが、生産性アップでまず取り組んでいいただきたいのは商品単価の見直しや商品の付加価値アップになります。

 

例えば、現在船井総研の食品グループで取り組んでいる単品スイーツ専門店は観光立地への出店を中心に展開していますが、これは観光マーケットが伸びていることも重要ですが、同じくらい重要なのは地元マーケットよりも高い単価で販売できることになります。観光地のプリン専門店の1個の単価は350~400円になります。通常地元の菓子屋さんのプリンは200~300円ほどの値付けができませんが、一元客が中心で高単価なものの購入をする観光客をターゲットにすれば、プリンでも高単価で販売することができます。

 

このように同じような商品でもターゲットを変えて、そのターゲットに合わせた商品にすれば商品の付加価値を高めることができます。

 

「生産性アップ」という取り組みをする際にぜひ商品の「付加価値アップ」という発想を取り入れていただければと思います。

 

ありがとうございました。

執筆者
チームリーダー/チーフ経営コンサルタント
前田 輝久
プロフィール