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2016/3/30
社員が悲鳴をあげるほど電話殺到のうどん通販
社員が悲鳴をあげるほど電話殺到のうどん通販

株式会社 大澤屋

草津や四万温泉から近い好立地。水沢観音寺の門前に構える、讃岐・稲庭とともに3大うどんと称される水沢うどんの店。
観光客の足が鈍ることを見据えてネット通販を試みるが競合多く、ブランド力でも讃岐に太刀打ちできず。
逆張りの発想から新聞・雑誌広告でヒット商品を生んだ事例。

株式会社大澤屋
群馬県渋川市伊香保町水沢125-1
【資本金】1,000万円
【創業】1970年
【従業員】78名(パート・アルバイト含め)
【業務内容】うどんの製造、小売、通信販売、飲食
【店舗】第一店舗、第二店舗、カレーうどん専門店游
喜庵(すべて渋川市伊香保町エリア)

競争激しいネットから新聞広告へ逆張り
株式会社 大澤屋
お話:専務取締役 大野 哲兒氏

景気の低迷で観光需要も落ち、観光客をまとめて連れてくる旅行会社からの交渉も手厳しくなりました。当社は味とブランドを守るために、客数欲しさに条件を下げることはしませんでした。しかし、客足の鈍化は避けられず、店のほかに外販と通販も加えて3本柱にしたいと考えました。


 一方で、来店後、味が気に入り自ら現金書留で注文を送ってくるお客様が数名いらしたので、その要望に応えるようにお土産の箱に注文用紙を入れていました。これが通販の原点です。この時点では名簿の使用や仕掛けはなかったですが自然に売上が伸びていきました。
社員が悲鳴をあげるほど電話殺到のうどん通販

商品選びと価格で結果に差

この売上が頭打ちになった時、購入履歴を使ってDMを打つと前年比450%を売上げました。目覚めるようにDMを打ち始めましたが、回を重ねるごとに効果が鈍化していきます。


 そこで、時流に合わせてネット販売にトライしました。しかし、広告を出した直後は売れるのですが、コストがかかって儲からないのです。ネットでは強力なライバル「讃岐うどん」と戦うことも不利でした。そこで、競合が手薄だった新聞広告とDM通販を強化していくことにしました。


 仕切り直して、セミナー等で情報収集した定評の高い媒体に広告を出しましたが売れませんでした。右往左往する中で船井総研の竹下さんに相談しながら検証していくとその理由に気づきました。広告は新規のお客様を掴むことが目的。食べてみたいと思わせる商品を打ち出して、お手ごろ価格で誘導しないといけません。ところが、定番商品を通常価格に送料別で載せていたのです。


 ここで発想を変えました。通販では日持ちするものが好まれるので、お土産用に乾燥させた「半生うどん」を出していました。しかし、当店の本当の味は店舗で提供する「本生うどん」です。そこで、あえて賞味期限が短い「本生うどん」を初回限定お試し価格.通常1、100円/箱を1、000円/箱.で送料無料、お一人3箱までと広告を出しました。すると注文が殺到しました。「家でも電話が鳴っている(気がする)」と社員に言われるほどでした。
社員が悲鳴をあげるほど電話殺到のうどん通販

CPOとLTV(※)の管理で 利益を積み上げる

 「半生うどん」は乾燥させるだけ手間がかかるのに価格は安く、「本生うどん」の方が高い値段で売れるというメリットもありました。このほか、製麺過程に発生するうどんの端を集めた「ワケありまかないうどん」[5㎏、2、980円(送料無料)]も当たりました。


 コツを掴んでからはCPOを意識して、当たる条件に対し集中的に広告を出すようになりました。新聞広告はシニア層獲得が大きく期待できます。3年前、5千万だった売上は昨年1億を超えました。しかも平均CPOを抑え20%以上の営業利益が出る儲かる体質になりました。手探りでなく数値管理をしたことが利益体質に変わった要因です。


今はリピート対策強化にシフトしています。もともと店舗の客数は季節変動がある商売なので、その差を埋める意味でも通販でイベント商品の提案ができるよう、常にアイデアを練っています。また、業務効率も考えて電話の新規受注は外部委託にしました。自社ではリピート客対応に専念し、顧客対応でもファンを増やす余地があると考えています。



社員が悲鳴をあげるほど電話殺到のうどん通販

担当コンサルタントより

大澤屋様の成功要因は、「経営者が関わったから」であるといえます。通販は担当者任せのケースが多く見られます。しかし本来は、成長分野である通販について経営陣も理解を深め、投資と撤退のタイミングを見極めなければなりません。大澤屋様は、専務が現場としっかりお話をされ、経営的判断をリアルタイムで現場に反映させていることが大きな成果に繋がったといえます。
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