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コンサルタントコラム

宅配
2016/3/29
老舗とんかつ屋が宅配弁当業開始 初年度で1・8億円、利益率 30 %を実現
老舗とんかつ屋が宅配弁当業開始 初年度で1・8億円、利益率 30 %を実現

株式会社 マルズ・ジョイフード

50年ほど前の創業時は15坪の小さな食堂だった同社。
厳選された食材と長年培った調理法で地域に愛され続け、現在では福島県内に8店舗を展開している。
味にこだわった商品力を武器に、高価格帯で差別化を図り、見事、宅配弁当業で成功を収めた同社に迫る。

株式会社マルズ・ジョイフード
本社所在地/福島県会津若松栄町1-22 本部所在地/福島県郡山市並木1-12-13
【設立】1952年4月
【資本金】1,000万円
【従業員数】150名(パートを含む)

株式会社食菜工房
【設立】2013年3月21日 
【資本金】500万

株式会社 マルズ・ジョイフード
お話:代表取締役 丸山 耕市 氏

当社の豚肉は、群馬の契約農家で良質な餌で飼育された「まるやま豚」を使用しています。また、お肉の状態に適した揚げ時間や油の温度などを長年研究し、何よりも商品にこだわり続けました。このこだわりは、1997年頃の郊外型とんかつブームで、競合他社が次々に参入するも数年で閉店に追い込まれる中、現在でも当社が存続する大きな要因のひとつであると自負しています。おかげさまで8店舗まで拡大し、9店舗目の新規出店も視野に入れるようになりました。
老舗とんかつ屋が宅配弁当業開始 初年度で1・8億円、利益率 30 %を実現

宅配弁当を本格的に 事業化することを 決定づけた刺身弁当

しかし商圏内の人口減少を踏まえると、長期的な視点から見て新規出店で想定される売上は限界がありました。そのため、買い物弱者と呼ばれる家から500m圏内に食品スーパー等がない人口比率の伸びや、より広い商圏をターゲットにできる宅配弁当業への本格的な参入を考えるようになりました。事業化する決め手となったのは、ある会合で提供された仕出し弁当です。私は21世紀における食の商いのテーマは「お客様満足からお客様感動」であると考えています。その弁当は衛生管理上、提供することが難しい生の刺身が全面に盛られ、その味も弁当とは思えないほど素晴らしいものでした。もともと車一台で小規模な宅配弁当を行っていましたが、これをきっかけにお客様を感動させるような弁当の提供をしたいという想いが強くなり、宅配弁当業への本格的な参入を決意したのです。
老舗とんかつ屋が宅配弁当業開始 初年度で1・8億円、利益率 30 %を実現

商品力を生かした 価格帯別一番店で 競合他社との差別化に成功

すぐに新子会社「食菜工房」を設立するも、すでに圧倒的な低価格の弁当を提供する大手や競合がひしめく状況でした。その中でも他社との差別化を図りつつ、自社の商品力を生かした宅配弁当を実現させるため、船井総研の堀部さんにアドバイスをお願いしました。当社のような後発参入のメリットは、船井総研が提唱している「包み込み」です。まずは堀部さんと一緒に競合の商品力調査を実施しました。すると「1、000円・2、000円」の価格帯が弱いことがわかったのです。これを受け、競合が弱い価格帯を網羅しつつ、高価格帯を強化することで価格帯別一番店化を図りました。そのほかにも、七五三や企業主催のセミナー、学校行事などを含む35種類以上の利用用途を網羅した商品作りによって、バラエティに富む高品質な商品力の強化にも注力しました。これにより、ロット数の多い法人等からの注文が増え、高い客単価を実現しました。オープン初日にはお客様が殺到し、23件の予約注文を皮切りに好調にスタートし、設立初月で1、200万円を売り上げることができました。
老舗とんかつ屋が宅配弁当業開始 初年度で1・8億円、利益率 30 %を実現

自社の商品力を生かす 完全受注型オペレーションの 構築に成功

商品力の強化と共にオペレーション構築にも気を使いました。具体的には、2日前に注文期限を設定することで、オーダー数に左右されない完全受注生産型のオペレーションを採用したのです。予めオーダーを把握することで、調理や盛り付けの時間の確保はもちろん、食材ロスの削減や急な注文による現場の負担軽減にも効果を発揮しました。これにより手間のかかる商品でも、最低限の人材で効率的に販売数を伸ばすことが可能となりました。私どもが提供しているのは「料理」ではありません。あくまで当社でしか提供できないおいしさにこだわった「商品」です。弁当では味わえないおいしさを追及し続け、大手が真似できない手間隙を惜しまない商品で、今後もより多くの地域のお客様に感動を与える「食」を提供し続けていきます。



老舗とんかつ屋が宅配弁当業開始 初年度で1・8億円、利益率 30 %を実現

担当コンサルタントより

マルズ・ジョイフード様の最大の特徴は「実行力」です。郡山市での宅配参入は大手の先行企業が既に複数存在しており、中途半端に参入しても勝つのは非常に難しい状態でした。そのため、1番店戦略を取り、「ニッチな分野で一気に包み込む」戦略を取ったのですが、中途半端に実行すると大手に真似されて終わるところでした。しかし、社長はじめ現場の方々の圧倒的な「実行力」により、机上のアイデアであった理論がどんどん現実化し、結果的に売上・利益アップにつながることができました。今後のさらなる成長に期待です。
担当者
グループマネージャー シニア経営コンサルタント
堀部 太一

船井総研フードビジネスのグループマネージャー。船井総研史上最年少でグループマネージャーに。専門領域は中食・デリバリー業。
「食を通じての豊かさの提供」をコンサルティングを通じてどう実現出来るか?を日々考え、毎月25日以上全国を飛び回り、業績アップサポートを行う。

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