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2017/4/06
『地域密着型経営』による業績アップと人が育ち、辞めない組織作り!
『地域密着型経営』による業績アップと人が育ち、辞めない組織作り!

はじめに

家業が精肉店だったこともあり、大学時代に近所にオープンする焼肉店のオープニングスタッフとしてアルバイトをしていました。卒業のタイミングで店長にならないかと誘われていたのですが、親に大学まで行かせてもらったのに飲食店で働くという世間体を気にして、大学卒業後は百貨店に就職しました。
実際に働いてみると、大手の歯車になる違和感や自分で商売をしたいという思いがだんだんと強くなり、独立を決意しました。ですが、ノウハウもないので学生時代に声をかけていただいた焼肉店に、生意気ながら、独立を条件に入社させていただきました。
 
その後地元で物件を見つけ、もともと肉の職人歴40年の父の協力と私自身の百貨店で培ったサービス力と、焼肉屋で学んだノウハウを武器に12年前に立ち上げたのが、今のすぎ乃くら本店になります。
 
もともと、私がアルバイトしていたお店は、芸能人も来る超有名店で売上も、50坪で月1500万円を超えるようなお店でした。自分の店を初めて持った私は、そこのお店を真似していればうまくいくだろうという安易な考えで、月に1500万円くらいの売上を想定していました。
 
ですが、実際にお店を開けてみると、赤字にはならないものの飛躍的に業績が伸びるわけでもなく、すぐに壁にぶつかってしまいました。購入した物件がそもそも、業績不振で廃業されたお店でしたので、当然といえば当然なのですが、お店の運営など、表面上の事ができているだけで、経営の本質が見えていなかったのだと思います。
 
顧客志向にたっての販促や、商品作りができていなかったのが原因と考え、3ヶ月かけて一からメニューを変えてお店を整えました。売れる環境を整えた4ヶ月目から月に売上の7%ちかい販促費をかけて、集客に力を入れました。その結果、そこからの2~3年は昨対130%で成長して、最高で、月商1500万を超えるようになりました。
 

地域密着の販促『キッズ会員』

当時の販促としては、WEB販促はあまりメジャーではかったので、紙中心で販促をしていました。メール会員の仕組みもこの地域では、他社より早く始めて、1ヶ月で、300~400人の会員を集めました。メール会員は当時とても成功した販促で、5000円の販促費を掛ければ、150万円の売上を作れることもありました。
 
他にも色々な販促を行っていたのですが、その中でも今の地域密着の仕組みになったのは、『キッズ会員』でした。メール会員同様こちらも、1ヶ月で300名以上のキッズ会員にご入会頂きました。キッズ会員をはじめて今年で7年になります。現在では、あま市と近隣の大治町の小学校6年生以下の4人に1人がキッズ会員で、七宝店のみで5800人(3月末時点)のお子様に入会いただいています。
 
キッズ会員は、毎回ドリンクバーが無料になったり、ミニアイスクリームのプレゼントがあります。しかも、誕生日の月にはDMが届いて、来店すると誕生日プレゼントがもらえたり、いつものミニアイスが花火付きのスウィーツにグレードアップします。
 
その他にも年に2回、イベントDMが届きます。一つが夏休みのイベント、もう一つが年末年始の企画です。例えば、夏休みの企画「すぎリンピック」では、輪投げ、黒ひげ、サイコロ、ガラガラ、の4つの種目があり、来店するとどれかの種目にチャレンジすることができます。成功すると、金メダルをプレゼントし、スクラッチをつけることで、来店動機を付加しています。親御さんも割引があることで来店へとつながり、18%の累計回収率になります。このような地域に密着した販促がすぎ乃くらの強みです。
『地域密着型経営』による業績アップと人が育ち、辞めない組織作り!

『キッズ会員』からの人材確保

今年でキッズ会員を始めて、7年目になります。最近元キッズ会員の子供が、すぎ乃くらで働きたいとアルバイトに応募して来てくれているのが、キッズ会員の副次的な効果でした。うちの立地は、近所に大学などがなく、学生は県外に出ていくか、近くても名古屋の学校に通うことが通常です。ですが、キッズ会員だった子が、すぎ乃くらが好きで働きたいと言ってきてくれます。すぎ乃くらの求人をみた親御さんが子供にアルバイト先として薦めてくれます。名古屋のアルバイトと比べれば正直時給では勝てない部分がありますが、小さい頃からのすぎ乃くらのファンということで、すぎ乃くらのアルバイトが選んでもらえているのです。求人をかけると高校生しか応募がないのが現状ですが、「受験休養」の仕組みを設け、長期的に働いてもらえたり、ESを高めることにより、定着率が大幅に上がっています。
 
また、これから形にしていきたいと考えているのが、「ままクラブ」です。もともとすぎ乃くらで働いていた子が、結婚して出産を経てまた、仕事ができる仕組みを考えています。例えば、基本はアルバイトでお店を回しているのですが、学生中心のアルバイトですと、どうしても試験期などに回らない日があります。そんな日に元バイトの「ままクラブ」のこの中から働いてくれる子にその日だけの勤務をお願いするような仕組みです。元バイトの子ですから、仕事も問題ありませんし、彼女たちも月に一度くらいは外で働きたいと思っているみたいです。現在、「ままクラブ」には6名の元アルバイトの子が参加してくれていますので、今後は仕組みとして本格導入していきたいと考えています。
 
もちろん、彼女たちの子供もキッズ会員に入ってくれていますので、今後は親子2代すぎ乃くらでアルバイトなんて人も出てくるかもしれませんし、それをそのような循環ができる地域密着のお店を作っていきたいと考えています。
 
地域密着は、地方ローカル店が発展していくための一つの正解だと考えております。チェーン店、有名店が出してきた時に、地元で築き上げたブランドがあれば十分に勝負していけると確信しています。
『地域密着型経営』による業績アップと人が育ち、辞めない組織作り!
担当者
山田 真大

福岡出身。立命館大学を卒業後、東京の人材系ベンチャー企業にて、大卒向け就職イベントの企画・営業・運営に携わる。業種規模に関係なく年間約300社の企業の人事部に訪問して採用の企画の提案を行っていた。また、年間70近い就活イベントを運営していた経験から、イベントからの採用に長けている。

船井総研入社後は、採用スタートアップの飲食店・食品メーカーを中心に、採用計画~イベントの当日の運営指導、選考活動の支援を行っている。

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