借金40億円の絶望から地域一番店へ! | 飲食店経営や、外食・製菓・宅配・給食などの飲食コンサルタント・食品コンサルタントなら船井総合研究所

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外食
2016/9/14
借金40億円の絶望から地域一番店へ!
借金40億円の絶望から地域一番店へ!

飲食業はとにかく「人」!
一人一人と向き合い事業再生へ!!
 
神奈川県に拠点を置き、現在14店舗を経営。
資金難、人材不足、整備されていない労働環境など幾多の逆境を乗り越え、地域に愛される店舗へと再生。
従業員やお客様一人一人と向き合いながら経営。
様々なセミナーで講演経験があり、業界注目の人物

突如降りかかった巨額の借金と倒産寸前の飲食店

元々私は早稲田大学を卒業後、1987年から12年の間、キリンビールで働いていました。
大学時代から英語は好きだったので、働き始めた当初からいつかは海外で働いてみたいと思っていました。
上海や香港、ニューヨークの駐在も果たし、理想通りのサラリーマン生活を過ごすことができていた矢先、
実家の父が病に倒れ、父が経営していた会社を私が引き継ぐことになりました。ところが、その会社は
金融機関2行から合計40億円の借金があったのです。

借金完済までに80年はかかると言われ、それまでの華やかな生活から一転、絶望に打ちひしがれることになりました。
当初のお店の労働環境はひどいものでした。十分な人数もいなければ、職場のモラルも欠如していたのです。
当時は33店舗あったにも関わらず、店長はわずか2名でした。
会社内のことは父がワンマン経営を行っていたので、会社の全体像について詳しい人もいません。
現場では、業務中に麻雀を行う者や、24時閉店の店舗を勝手に21時に閉める者もいました。
当時はそれでも厳しく注意できず、真面目に働く従業員にふがいない思いをさせてしまいました。
客数を減らす雨が降らないかと天気予報にさえ怯える毎日でしたから、
板前に「総上がり(飲食業界の用語で、突然一斉に退職されること)」されることを恐れたのです。
当時は本当に明るい未来が見えず、どん底の日々でした。
借金40億円の絶望から地域一番店へ!

絶望からの逆転!一人一人と向き合い地域に根付く経営

私は精神的にも参ってしまい国税局からの帰りに、地下鉄のホームから飛び込みかけたことがありました。
自殺する意思はなかったにも関わらず、です。
しかし自殺未遂を経験し、もし自分が死んだらどうなるのかについて考えました。
残された会社、社員、社員の家族、そして産後間もない妻と子どもは・・・。
その恐怖心が私に覚悟を決めさせました。
最悪の状況を想定し、後手に回るのではなく積極的に経営に挑む気持ちになったのです。

当時は若者や女性客向けの飲食業態が流行始めた時期でした。
私も流行に乗って戸塚店をリニューアルしたのですが、うまくいきませんでした。
今まで来店してくださっていたお客様のニーズが見えていませんでした。
戸塚店は中高年のお客様が多かったのです。
中高年の人はあまりお店でクヨクヨ迷ったりしないですよね。
「この前行ったあのお店でいいじゃん」って思われる方も多いです。
街中で人が喋っているのを聞いたり、お店を出たお客様をこっそり後をつけたことなどもありました。
そうやってまずは、ターゲットをきちんと絞り、お店の作りや商品もそれに合わせて「選択と集中」し、
まずは一つだけうまくいっているものを作る一点突破をめざしました。

経営戦略はそのように舵を切り、従業員に対しては一人一人ときちんと向き合うようにしました。
具体的には、個人ファイルを作成し、話したことをメモしておくのです。

そして次回会った時には「そういえば、この間話してたことってどうなったの?」と声をかけてみる。
他にも誕生日の時にはありきたりなものでなく心を込めて、感謝のメッセージを送ります。
やっぱり人は、「自分のことをきちんと見てくれている」という実感があるのはうれしいですよね。
そうして、何とか従業員の皆さんと一緒に経営を立て直していくことができました。

「人が輝き 地域を照らし 幸せの和を拡げます 」

金も返済し、経営を立て直すことができた今は、
「人が輝き 地域を照らし 幸せの和を拡げます」という理念と社員を守り、
更に地域の人たちに貢献できる会社を目指します。

当面の課題はやはり「人」に関することですね。若い人財と板前さんの育成です。
アルバイトをしてくれていた若い子が社員になったりもしたんですけど、
一人一人と向き合っていると甘えられ過ぎてしまう時もあるんですよね。

「プライベートがうまくいかなくてモチベーションが上がらない」とか。
そういった子たちもいて個別に対応しているとなかなか会社が組織化されないんですよ。
板前さんに関しては、どうやって彼らの技術をわかりやすく素人の若手社員に伝えていくかが課題ですね。
板前さんたちは技術者のような性質がありますし、板前さんたちと若手は年も離れていて感覚も違います。
そこをどうやって埋めていくかですね。
うちは今、社員一人一人をしっかりと向き合っているからか離職率は6%に抑えられています。
私はキリンビール時代の経験から、人が社会の役に立っていると実感してほしいと思っています。
キリンビール時代は人や会社の役に立てている実感はありました。
ですが、社会の役に立てている実感はなかったのです。
しかし今は中小企業を経営していると、大手にはないフットワークの軽さと、
地域に根付いて社会に貢献できている実感できます。

どの企業でも大事ですが、飲食業はやっぱり肝となるのは人ですよ、人。

10月開催の「船井フードビジネス経営研究会」

【 日時・会場 】2016年10月26日(水) 株式会社 船井総合研究所 東京本社

「ある日突然40億円の借金を背負う――それでも人生はなんとかなる。」の
著者である 株式会社 湯佐和 代表取締役 湯澤 剛 氏を特別ゲストにお招きして、
ご講演いただきます。

☆★ 無料お試し参加 大募集 ★☆

詳しくはこちら
URL:http://funai-food-business.com/inshoku/lp/study_food.html
担当者
相原 祥人

実家は京都祇園の老舗寿司店。学生時代7年間現場に入り続けた後、船井総研へと入社。現場経験にて培った職人と経営者の双方の視点を知る中で、より現場に向き合った提案が好評を得ている。Webを活用した販促に関しては数多くの実績を残し、最近ではグルメサイトを最大限に活用する方法や、SNSを活用した最新事例を生み出している。

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