人手不足が加速する今だからこそ、給食業がすべき2つのこと | 船井総研 フードビジネス支援部

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コンサルタントコラム

給食
2018/7/24

人手不足が加速する今だからこそ、給食業がすべき2つのこと

株式会社船井総合研究所 チームリーダー / マーケティングコンサルタント 吉澤 恒明

人手不足が加速する今だからこそ、給食業がすべき2つのこと

1.最近、輪をかけて人手不足が深刻化している気がしませんか?

「とにかく人が採れない」
 
今やそう口にしない経営者様は
全国各地どこを見てもいない
といっても過言ではありません。
 
一定の規模もある、資金力もある
地場の地域一番企業ですら、です。
 
これは私の個人的な「肌感」ですが
特にここ数ヶ月で、
給食業は人が採れない状況が
進行しているような気がします。

2.残念ながら、人手不足問題は解消されません。

「人が採れない」を定量的に理解するのに
一番わかりやすいのは
 
やはり「有効求人倍率」でしょう。
 
「1.0」の数字を境に
それより低ければ
「買い手市場(働きたい人がいっぱい)」
 
それより高ければ
「売り手市場(雇いたい企業がいっぱい)」
という指標ですね。
 
統計は、厚生労働省が
公表しています。
 
それを見れば明らかですが
ここ3~4年間で、
この数字は軒並み右肩上がり。
 
特に2017年は
1973年以来、実に40年以上ぶりに
「1.5」という高倍率になっています。
 
つまり
3社が採用募集しているのに
2人しか求職者がいない
 
1社は「確実に」人が採れない
 
ということです。
 
さらに現実には
残りの2社になれたとして
必ず自社に応募してくれるとは限りません。
 
実際の採用に成功する確率は
3社のうち2社 どころか
10社のうち1社 もないかもしれないのです。
 
 
前置きが長くなりましたが
それだけ、シビアな状況なのです。
 
さらに(しつこいかもしれませんが)
ここ4年間の傾向を見ると
この「有効求人倍率」は
毎年10%~20%上昇し続けています。
 
 
つまり、お伝えしたいのは
「人手不足が深刻化する傾向は、今後も変わらない
 というつもりでいた方が良い」

ということです。
 
日本人の生産人口は減り
老年人口は増え続けます。
 
この流れはほぼ確実に
これからも続くといって良いでしょう。

3.そんな今だからこそ「時流適応」を!

それでも、採用広告は打ち続けるしかない。
 
というのが、経営者としての心情かと思います。
 
しかし、
いくらお金をかけ、努力をしたとしても
 
絶対的に求職者が減っている中では
正直厳しいものは厳しいのです。
 
そんな今だからこそ
 
これを読んでいただいている
給食業経営者の皆様に
強く提言したいことが2つあります。
 
 
①値上げ
ここ1~2年内でも
既に実施している方もいるかもしれません。
 
もしくは
間近に控える「増税」を機に
これからやろうとしている方もいるでしょう、
 
値上げの目的は大きく2つ。
 
1つは、当然ながら
「粗利率」の向上。
 
そして
もう1つは顧客数の「減少」です。
 
これを話すと、よく社長様から反感を買いますが
至って真面目です。
 
配送スタッフがどうしても不足する
という給食会社様は多いかと思います。
 
粗利を維持しつつ
配送コースを「減らす」には
「値上げ」が最も有効なのです。
 
ただし
コース数が減らず車1台当たりの食数だけが減る
といったことにならないように
(これでは配送効率が落ちるだけです)
 
どのようなお客様に対し、
どれだけの価格を、どうやって上げる交渉をするか?
 
事前の作戦と対象の絞込みが大事です。
 
 
②前日調理化
 
産業給食のお弁当は
当日(といっても深夜~早朝にかけて)製造、
当日配送が当たり前。
 
ですが
「クックチル」の製法を活用して
弁当の調理を「完全前日化」
する事例もあります。
 
喫食当日は
盛り付けて、届けるだけ。
 
そうることで、これまた採用しにくい
深夜・早朝の調理スタッフを
一切雇用する必要がなくなるのです。
 
これにはもう一つのメリットがあり
「深夜帯の割り増し賃金削減」にもなるのです。
 
弁当給食業界の
実に9割5分以上といっても過言ではないほど
「当日調理・当日提供」は当たり前化しています。
 
が、本当にそうでなければいけないのでしょうか?
今から変えることは
本当にできないのでしょうか?
 
どうにも首が回らなくなる前に。
 
遅かれ早かれ、人がいなくなったら
コースの縮小、顧客の絞込みは
せざるを得ない時が来るのです。
 
だから
変えられるのか?
 
ではなく
「変える」のです。
 
どうせやるなら
まだお金があり、まだ人がいて
やり方の選択肢が多く持てる今。
 
 
業界の概念を
こんな今だからこそ、変えていかなければいけません。
担当者
チームリーダー / マーケティングコンサルタント
吉澤 恒明

近年急成長市場となっている「シニア向けフードビジネス」専門コンサルタント。
 
DMやWEBを駆使したダイレクトマーケティングモデルで、クライアントに対して年間数億円規模の業績アップに貢献。特に、新規事業参入案件の数は過去50件以上。
 
ゼロからの事業戦略構築から計画策定、営業、スキーム構築、販促ツール作成、営業マン強化など、立ち上げから実行、展開までを全面的に支援するのが得意。
 
「おいしい『食』を提供する強い企業づくり」を目指し、年間300日以上をクライアントの支援や行脚に費やす。

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