飲食店が店舗展開するために必要なセントラルキッチンの考え方 | 船井総研 フードビジネス支援部

経営コンサルティングの船井総研 フードビジネス支援部
コンサルタントコラム

外食
2018/2/26

飲食店が店舗展開するために必要なセントラルキッチンの考え方

株式会社船井総合研究所 マーケティングコンサルタント 高橋 空

飲食店が店舗展開するために必要なセントラルキッチンの考え方

当コラムをご愛読頂きありがとうございます。
飲食店の業務改善コンサルティングを行っている高橋です。
 
店舗展開を行っていくにあたって、3Sの視点が重要といわれています。
 
3Sとは、チェーン・オペレーションをシステム化する際に必要な
一、標準化(Standardization)、
二、単純化(Simplification)
三、専門化(Specialization)
の3つの要素の頭文字をとったものです。
 
今回は食材に関する3Sを促進する、セントラルキッチンの考え方について記載させていただきます。
 
セントラルキッチンとは、各店舗で行う調理をまとめて一拠点で行い、各店舗へ供給を行う「食材の供給拠点」のことを指します。
 
セントラルキッチンの設立のステップとしては大きく3つのステップがあります。

【STEP1】既存厨房で、タレ・スープ(出汁)類の一括仕込み

まずは既存厨房で、一括仕込の基盤を作ることから始めることがセントラルキッチン設立のポイントです。
最初に、味はブレやすいが、比較的長持ちするタレ(出汁)類から始めます。温度が高い状態でも真空パックできる「ホットパック」を導入する事で、調理後すぐにパックし、氷水で冷却します。まずは生産管理の基本ベースを作るところから始めます。

【STEP2】小規模セントラルキッチンにてタレ・スープ(出汁)・その他一品類の一括仕込

必要最低限のスペースで、集中調理のノウハウを構築するための「小規模セントラルキッチン」の設立が2つ目のステップです。
セントラルキッチンといっても、大規模である必要は無く、集中調理のノウハウを構築するために、最低限の厨房スペースで行うのが効率的です。生産量をこなせるように、回転釜や充填機などを導入し、徐々に大量調理の経験を積んでいきます。

【STEP3】大規模セントラルキッチンで、タレ・スープ(出汁)・その他一品類の一括仕込

積み上げたノウハウを元に、更に生産性を向上させるために「大規模セントラルキッチン」を設立するのが3つ目のステップです。

小規模セントラルキッチンでの経験から、各製品の作業動線や使用設備などを見直し、生産性向上を意識したレイアウトで設計をします。

そしてセントラルキッチン導入の主なメリットは、以下になります。

・各店舗の人員、厨房・保管スペースの削減
・作業習熟度の早期化
・作業の標準化
・店舗作業の軽減
・一括仕入による仕入価格の抑制
・味の標準化

セントラルキッチン導入の主なデメリットは、以下になります。

・1拠点での食中毒リスクが高まる
・手づくり感が薄れる
・店舗人材の「食材や調理に関する知識や経験」が深まらない
・場合によってはコスト高になる

このようにセントラルキッチンの設立にはメリット・デメリットがありますが、重要なことは、何のためにセントラルキッチンを設立するのかという目的です。

飲食店が店舗展開をしていくにあたっては、食材調理の工程をいかに、単純化・標準化・専門化していくのかといった課題につきあたります。

その問題を解決するための一つの手段としてセントラルキッチンの設立という方法があるということであり、必ずしもセントラルキッチンの設立が一番良い選択という訳ではありません。

実際に店舗での出来立てや鮮度を重視する戦略を取り、セントラルキッチンを持たずに店舗展開する企業も存在します。

自社の業態特性などを加味して頂き、最適な食材に関する3Sを促進する対策の選択をして頂ければと思います。
コンサルタントコラムの更新は、Facebookページでもお知らせしています。
担当者
マーケティングコンサルタント
高橋 空

船井総研入社後は物流業界、環境業界、人材ビジネス業界など、数多くのBtoB、BtoCマーケットにおける「人と組織」のコンサルティングに従事。現在は、外食ビジネスに専門特化し、日々全国のクライアントへのコンサルティングを行っている。現在は大手からの「組織活性化」案件も多く担当しており、未来を見据えた中小企業が進むべき組織構築に定評がある。また、WEB活用による「ブランディング」において社内外から評価を受けており、時流の最先端をいったノウハウの研究に勤しんでいる。 

このコンサルタントに相談する
記事を見る
その他おすすめの記事
コンサルティングレポート