飲食店の食材原価をコントロールする方法② | 船井総研 フードビジネス支援部

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コンサルタントコラム

外食
2017/12/14

飲食店の食材原価をコントロールする方法②

株式会社船井総合研究所 マーケティングコンサルタント 高橋 空

飲食店の食材原価をコントロールする方法②

当コラムをご愛読頂きありがとうございます。
飲食店の生産性向上コンサルティングを行っている高橋です。
 
前回は飲食店の食材原価を管理するための11の技術
http://funai-food-business.com/column/3157/?type=biz-eat_out
についてご紹介をさせて頂きましたが、今回は食材原価を管理するために、
意識すべき数値指標についてお話をさせて頂きます。
 
飲食店の原価管理における問題抽出のための基本公式は
「①実際原価」-「②理論原価」=「③食材ロス」
であり、原価管理をするためには、これらの数値を定期的に算出し、
問題点の発見・改善を行っていく必要があります。

①実際原価

実際原価とは、損益計算書上で実際に計上される数値を示し、計算式としては、
期首棚卸額+当月仕入額-期末棚卸額となります。
 
実際原価が高い原因としては、「在庫管理ができていない」「仕入れ値が適正でない」などが想定されます。
ですので、上記解決策としては、仕入値交渉・相見積もり・ロット交渉・
適正在庫の管理・在庫回転数の把握が求められます。
 
上記在庫管理方法については、改めてコラムにてご紹介をさせて頂きます。

②理論原価

理論原価とは、単品の原価率と売上構成比から算出した理論的な原価のことを示し、
計算式としては、単品別原価×出数となります。
 
理論原価が高い原因としては、「食材原価が高い商品ばかり売れてしまっていて、
商品の組み合わせによる原価管理ができていない」ことが想定されます。
ですので、上記解決策としては、理論原価を算出して「儲かる商品」を見つけることです。
しかし、単に原価が低い商品を売って、売上構成比を上げても原価に影響しません。
それは原価が低くても人気がない商品は売れないので、全体の原価に影響されないためです。
「儲かる商品」とは「原価が低くて」なおかつ「人気がある商品」のことを指します。
 
【理論原価表の改善ポイント】
①理論原価率より原価率が低い商品
⇒儲かる商品
②売上構成比が高い商品
⇒人気のある商品
① かつ②の条件を備えている商品
ツイている商品
 
上記のツイている商品を見つけて、販売強化をしていくことが、
理論原価を下げるための最大の攻略方法です。
 
【ツイている商品を伸ばす方法】
①口頭でお勧めする(推奨販売の強化)
②メニューブックの一番立地に掲載する
③味のバリエーションを増やす
④値引き対象にする

③食材ロス

食材ロスとは理論的な原価と実際の原価に対して発生する差額のことを示し、計算式としては、
実際原価-理論原価となります。
 
食材ロスの基準値としては、ロス率が「~3%⇒良」「3%~5%⇒可」「5%~⇒不可:要注意」であり、
現状の店舗のロス率がどれくらいなのかを定量的に把握する必要があります。
 
また、食材ロスには「見えるロス」と「見えないロス」の2つのロスがあります。
「見えるロス」とはオーダーミス、調理ミス・廃棄など、記録できるロスのこと示します。
「見えるロス」の改善方法としては、ロス管理表などで日々の記録を取り、
ロスがでやすい商品の明確化及び、従業員に対してのロス発生の事実の意識づけが重要になってきます。
 
一方「見えないロス」とは基準外の歩留まり・オーバーポーション・レシピ外の商品の提供などによる
記録できないロスのことを示します。
「見えないロス」は従業員間での技術差異によって発生します。
ですので、まずは従業員の技術の見える化を行うためのスキルマップの作成、
その後、マニュアル及び、教育カリキュラムの完備によって技術差異を無くし
「見えないロス」を削減していくことが重要になってきます。

まずは取り組んで頂きたいこと

今回は食材原価を管理するための意識すべき数値指標についてお話をさせて頂きました。
今回のコラムの中で、まだ数値化できていない項目がございましたら、
まずはこれらの数値を月1回算出することから始めてください。
全ての改善活動は、事実である数字を算出し、その結果から
課題点の抽出と改善の方向性を決めていくといった流れを構築していくことが重要なポイントです。
ですので、今回のコラムを参考に数値を算出して頂き、日々の改善活動に活かして頂ければ幸いでございます。
 
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担当者
マーケティングコンサルタント
高橋 空

船井総研入社後は物流業界、環境業界、人材ビジネス業界など、数多くのBtoB、BtoCマーケットにおける「人と組織」のコンサルティングに従事。現在は、外食ビジネスに専門特化し、日々全国のクライアントへのコンサルティングを行っている。現在は大手からの「組織活性化」案件も多く担当しており、未来を見据えた中小企業が進むべき組織構築に定評がある。また、WEB活用による「ブランディング」において社内外から評価を受けており、時流の最先端をいったノウハウの研究に勤しんでいる。 

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