飲食店の食材原価をコントロールする方法 | 船井総研 フードビジネス支援部

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コンサルタントコラム

外食
2017/10/05

飲食店の食材原価をコントロールする方法

株式会社船井総合研究所  高橋 空

飲食店の食材原価をコントロールする方法

当コラムをご愛読頂きありがとうございます。
飲食店の生産性向上コンサルティングを行っている高橋です。

今回は、飲食店におけるコストコントロール技術の中でも、食材原価管理についての基本をお伝え致します。

そもそも飲食店におけるコストコントロール技術とは、来客数や売上高に応じて、経費を適正に使うための技術のことを表します。つまり、基準の維持を前提に取り組みものであるため、「コストコントロール=経費削減」と捉えるのは誤った考え方です。

その中でも食材原価を管理するためには、11の技術が必要とされます。

①来客予測技術

食材原価管理は、来客数を予測することから始まります。その予測に基づいて食材の発注量やスタンバイ量を決めることです。食材の無駄や品切れを発生させないためには、精度の高い予測が必要であり、また、来客予測から食材使用量を予測すると、それをもとに食材配置を決めることもできます。

②食材配置

「何を」「どの場所に」「どんな容器で」「どんな並べ方で」と食材別に配置や保管方法を決めることです。棚卸表や発注表、スタンバ表の食材の並びは在庫確認をしやすくするため、食材配置に合わせるのが基本です。また食材に納品日や賞味期限を期しておくと、品質チェックもしやすくなります。

③棚卸し技術

棚卸しとは、在庫数量のカウントと品質確認をすることです。棚卸しには、スタンバイ量(仕込み量)や解凍量を決めるため、発注量を決めるため、損益確定のため、と目的の異なる3種類があります。

④発注技術

発注技術とは在庫量を適正に保つための技術です。発注量は、来客数予測から食材の使用量(標準在庫量)を予測し、そこから実際の在庫量を引いて求めます。

⑤スタンバイ技術

品質の安定とスピーディーな提供を目的に、ピーク前に食材の加工準備をしておくことです。

⑥検品技術

納品された食材の品質と数量が発注通りかを確認することです。

⑦歩留りの測定

スタンバイ作業で食材を加工したときに生じる不要な部分(非可食部など)の量を記録することです。ロスの要因を掴むうえで重要な作業です。

⑧廃棄ロスの測定

発注やスタンバイのミスで賞味期限が過ぎたり、調理作業時のミスなどで生じた廃棄ロスを記録することです。

⑨分量管理

分量管理のことを「ポーションコントロール」といいます。一人前の分量が正確になるように、例えば事前に一人前ずつ食材を小分けにしたり、計量しやすい器具などを用意します。

⑩調理技術 ⑪トレーニング技術

食材管理は調理技術と一体であり、ロスはすべての作業レベルに帰属します。したがってロス対策は、最終的に個人の作業レベルを上げるためのトレーニングがメインになります。また、トレーニングのポイントを明確にするためには、①~⑩の技術とルールを確立しておく必要があります。


これら11の技術のそれぞれの細かいポイントに関しましては、改めてコラムでご紹介させて頂きたいと思いますが、重要なポイントは、これら11の技術に対して、会社・店舗がどこまでコミットできているかという点です。
一つでも怠ってしまうと、食材の原価管理は不十分な状態で、原価の高騰や、適切な状態での食材提供ができず、顧客満足の低下を引き起こしてしまいます。

この機会に、皆様の会社の実情と照らし合わせながら、これらの技術の見直しをして頂ければと思います。

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担当者
高橋 空

船井総研入社後は物流業界、環境業界、人材ビジネス業界など、数多くのBtoB、BtoCマーケットにおける「人と組織」のコンサルティングに従事。現在は、外食ビジネスに専門特化し、日々全国のクライアントへのコンサルティングを行っている。現在は大手からの「組織活性化」案件も多く担当しており、未来を見据えた中小企業が進むべき組織構築に定評がある。また、WEB活用による「ブランディング」において社内外から評価を受けており、時流の最先端をいったノウハウの研究に勤しんでいる。 

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