フードデリバリーは売上アップ以上に生産性アップを! | 船井総研 フードビジネス支援部

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2017/8/30

フードデリバリーは売上アップ以上に生産性アップを!

株式会社船井総合研究所 グループマネージャー シニア経営コンサルタント 堀部 太一

フードデリバリーは売上アップ以上に生産性アップを!
益々加熱するフードデリバリー市場。
フードビジネスの中でも、数少ない成長マーケットのフードデリバリー市場。
 
大手の参入も続々増えてきましたし、総合商社さんや有名なポータルサイト運営企業さんからの経営相談も多くいただくようになりました。
 
ただし、一点気になっている事があります。
それは、フードデリバリーをさも特効薬のように考え過ぎているという事です。
 
よくよく冷静に考えてみて欲しいのですが、現在お店が人手不足という企業が多い中、フードデリバリーを安易に付加すればどうなるでしょうか?
 
もちろん、製造のピークタイムは若干飲食店の集客と異なるとはいえ、オペレーションに負荷がかかる事は目に見えています。
 
更に、衛生関連で問題が生じてしまうと、店舗営業すらストップをかけないといけないリスクがあります。
 
つまり、「労務リスク」と「衛生リスク」がつきまとう事は反面思っておかねばなりません。
 
それを見越して、大切なステップがあります。

① 付加ビジネスと割り切るフェーズ

飲食店に付加する!これ自体は悪い事ではもちろんありません。
増分売上になりますので、そこからもたらせる単体営業利益額は大きなものになります。
 
但し!上記のようなリスクがあるので、2つの上限を決めておく必要があります。
 

ⅰ)アイテム数の上限

アイテム数が増えれば、その分在庫も煩雑になりますし、包材パターンも煩雑になります。
あくまでも「付加」と割り切るのであれば、品揃えを感じられる7アイテム。
 
これくらいの上限で考えておいた方が良いです。
 

ⅱ)売上の上限

飲食店で作る場合、製造スペースに限りがありますし、何より盛り付けスペースが少ないのが致命的な弱点です。
 
その為、1つの基準で見るならば「キッチン坪数×20万円」これくらいが月商で作る時のポイントになってきます。
 
このラインを超えると途端に労務と衛生リスクが高まるのを過去何度も見てきました。
その為、この辺りは売上追求型ではなく、ある程度受注制限で見込む必要もあります。

② 専門店で攻めていくフェーズ

我々のお付き合い先では、①から②に移行された企業さんが大半です。
 
つまり、飲食店付加の発想から、専門CK(セントラルキッチン)を作り、そこで諸々を内製化して攻めていくというフェーズです。
 
この場合、初期投資は「坪数×70万円」くらいがお付き合い先を見ていて多い数値です。
 
ただ、専門店展開の場合は減価償却を考えても営業利益率20%くらい残る企業さんが多いので、投資回収としては1.5年~2年くらいでいけると思います。
 
そこで、「売る事」「作る事」「運ぶ事」の内製化ができれば、①の時よりもリピート率は格段にあがりますので、事業としてのベース売上がキチンと出来てきますし、より広商圏にアプローチも可能になります。
 
①と②でもちろん一長一短はありますが、問題なのはこのスタンスがぼやっとしてなし崩し的に攻めてしまう事です。
 
成長期のビジネスですので変な話、売上自体は飲食店よりも容易にあがります。
 
しかし、その次を考えておかないとリスクもある事業です。
この辺りの方向性と時間軸をしっかりと定めておき、どんどん高収益に繋げる事業にしていきたいですね。
 
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担当者
グループマネージャー シニア経営コンサルタント
堀部 太一

船井総研フードビジネスのグループマネージャー。船井総研史上最年少でグループマネージャーに。専門領域は中食・デリバリー業。
「食を通じての豊かさの提供」をコンサルティングを通じてどう実現出来るか?を日々考え、毎月25日以上全国を飛び回り、業績アップサポートを行う。

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