評価制度を活用した幹部育成 | 船井総研 フードビジネス支援部

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2017/8/08

評価制度を活用した幹部育成

株式会社船井総合研究所 チームリーダー/人財マネジメントコンサルタント 原 康雄

評価制度を活用した幹部育成
こんにちは、船井総研の原です。
先日、ある食品メーカーで、「部下育成」というテーマで、幹部研修を行いました。
実は、事前に、部下の皆さんに無記名でアンケートを実施しました。
 
その中で、
「上司や先輩に対して、不安や不信感を抱くときはどういう時ですか?」
という質問があったのですが、これに対して、部下の皆さんからもっとも多く挙がった意見は、
 
「自分のやった仕事に対して、何もフィードバックがない」
 
というもの。
フィードバックとは、仕事の出来ばえに対する、上司の反応、意見、評価。
また、それを当人に伝えることです。
当然、修正や調整が必要になることもあります。
 
しかし、部下のやった仕事に対して、そのようなフィードバックが何もない・・・
さて、部下はどう感じるでしょうか?
 
「自分の仕事の方向性は、ホントにこれで合っているのか?」
「何も修正しなくて大丈夫なのだろうか?」
「何がよかったんだろうか?何がまずかったんだろうか?」
「上司は、本当に自分のことを見てくれているのか?」

 
こういう些細な不安から、上司不信は起こってくるものです。

評価の時期に「フィードバック面談」を実施

そこで、この会社では、評価の時期に「フィードバック面談」を実施することにしました。
面談の流れについては、以下の通りです。
 
  1. 雑談で場をほぐした後、この半期を振り返って、特に頑張ったことは何かを質問する。
  2. 評価期間中の仕事ぶりについて、良かった点を、具体的な事実に基づき伝える。
  3. この半期を振り返って、まだまだ不足していること、改善したいことは何かを質問する。
  4. 今後期待していること、改善してほしいことを、具体的な事実に基づき伝える。
  5. 下期に取り組んでほしい重点行動(1つに絞る)と、その目標を具体的に決める。

・・・以上のような内容で、およそ1人あたり30分程度の面談です。
 
もちろん、いきなりノープランで面談をやったりはしません。
フィードバック面談なんてやったことのないリーダーばかりだったので、事前にリーダー全員が集まってロープレを行うなど、準備をして臨みました。
 
また、面談の中では、部下から耳の痛い批判も出てくることも想定されます。
そういう意見が出てきそうなメンバーに対して、どう接すればよいかも、事前に上司の方と打ち合わせておきました。
 
また、面談中につい感情的になって言ってしまいがちな「ありえない」「意味がわからない」などのNGワードは、絶対に口にしないように、全員で共有しました。
 
さて、このフィードバック面談の結果はどうだったでしょうか?
面談後、3ヶ月間の間に、職場で起こった変化を、以下列挙します。
 
  • 目標として立てていた「不良品発生件数」が、42%も下がった
  • 目標として立てていた「新規の訪問先への営業件数」が、2.5倍に増えた
  • 1日の中で、上司から「あとちょっとで目標達成だよ!」という声が挙がるようになった
  • 1日の終わりに、部下から「今日は目標行きましたね!」という声が挙がるようになった
  • 部下から、仕事の進め方に対する「確認」や「相談」が増えた
  • 面談で決めた重点行動に対して、上司からの進捗確認が増えた
  • リーダー会議の場で、部下の教育に関する質問が増えた……etc.

このように、フィードバック面談をたった一度やっただけで、定量的な成果も顕在化するようになりました。
それだけでなく、部下を育成することに、それまであまり関心のなかった上司が、部下の行動に関心を払うようになったのです。
 
もちろん、上司の方の中には、それまでにも日常的に部下の仕事ぶりを注意したり、修正を促している人も、いないわけではありませんでした。
しかし、それでも部下の行動が変わらない、うまく伝えられない、ということがしばしば問題となっていたのです。
 
フィードバック面談では、1対1の、閉じられた空間での「面談」という形式をとることで、明らかに普段と違うスイッチが入ります。より、部下の意識に強い印象を残すことができるのです。

評価制度運用のポイントである「フィードバック面談」

評価制度は、構築してからの「運用」が大切であることは言うまでもありません。
その「運用」の中でも、フィードバック面談が最大のポイントです。
フィードバック面談によって、部下の意識を「行動」へ向かせることができます。
 
これこそ、幹部や上司として必要なマネジメントスキルです。
実はフィードバック面談によって、部下だけでなく、幹部や上司としての指導スキルも高まるのです。
 
「評価制度を作ってはみたものの、うまく運用できていない・・」
という方は、まずフィードバック面談の実施をお勧めします。
 
また、幹部や先輩社員として知っておくべき新人育成のポイントについては、
以下に無料ダウンロード資料をご用意いたしました。
 
御社での幹部会議、リーダー会議の資料として、ぜひご活用ください。

担当者
チームリーダー/人財マネジメントコンサルタント
原 康雄

大手フランチャイズチェーン店人事部を経て、船井総合研究所入社。研修・人財育成のプロフェッショナル。主に店長研修、sv研修、スタッフ研修を得意とする。大手商業施設における食品・物販の幹部研修のリーダー講師を務めるほか、大手メーカー向けの若手スタッフ研修、事業計画策定研修など、幅広く人財育成に携わり、業績アップを実現している。また、人財採用支援や評価制度構築など、マネジメント指導において高い評価を得ている。

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